ドコモ「Xperia 10 VII」がiPhoneを抑え首位に。発売初週から半額施策で好発進

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 NTTドコモが公開した「オンラインショップ売れ筋ランキング(10月6日〜10月12日)」で、ソニーのXperia 10 VII(SO-52F)が初登場1位を記録した。
 例年、この時期のランキング上位は発売直後のiPhoneシリーズが占めることが多く、のりかえで4万4000円の値引きが入るPixel 10もあるなか、国産ミッドレンジモデルがトップに立つのは異例だ。

目次

Xperia 10 VIIが発売直後の首位獲得。全部載せミッドレンジ機をおさらい

 Xperia 10 VIIは2025年10月9日に発売された最新モデルで、シリーズとしては第7世代にあたる。発売週での首位獲得は、Xperiaブランドへの期待感と販売施策の効果が相乗した結果とみられる。

 筆者も先行して香港で実機を確認したが、国内外での注目度は高い。海外版のレビューアクセス数からも、ミッドレンジ機ながらユーザー関心が強いことがうかがえる。ここでXperia 10 VIIの主な特徴をおさらいしていこう。

 Xperia 10 VIIの本体サイズは約72mm×約153mm×約8.3mmとスリムなボディに仕上げたXperia 10 VII。6.1型の有機ELディスプレイは新たに120Hzのリフレッシュレートに対応。画面比率は従来の21:9から19.5:9に変更。上位モデルのXperia 1シリーズと同じ縦横比を採用し、一般的なアプリとの親和性を高めた。

 Xperia 10シリーズとして初めて“即撮りボタン”という名のシャッターボタンを搭載。Xperia 1シリーズのシャッターボタンとは異なるものの、片手操作ですぐ撮影できる点がユーザーから好評だ。

ディスプレイは6.1型。手になじむサイズ感だ

 Xperia 10 VIIではOSアップデートを4回、セキュリティ更新6年間と、Androidスマートフォンとしては長期のサポートを保証。買い替えサイクルの長期化にも対応する。
 
 もちろんうれしい基本機能は全部載せ。おサイフケータイはもちろん、イヤホンジャック、microSDスロット、ステレオスピーカー、バッテリーいたわり充電など、従来のユーザーが求める機能を継続。使い勝手の良さを重視した設計を採用。

イヤホンジャックやmicroSDカードにもしっかり対応する

Xparia 10 Viiに対しドコモは発売初週から「半額施策」を投入。一括4万円台から購入可能

 Xparia 10 VIIのドコモオンラインショップでの販売価格は82,720円(税込)。ミドルレンジとしては高価な設定だが、発売初日から他社からの乗り換え(MNP)ユーザーを対象に4万1360円の割引を実施。これは総務省が定める上限値にあたる。

 結果として、一括価格は4万1360円。さらに2年後に端末を返却する「いつでもカエドキプログラム」適用時は、残債2万5080円が免除され、実質負担額は1万6280円となる。
 これはオープンマーケット版(7万4800円)や他キャリアモデル(8万円超)と比較すると、価格差は2〜3万円に達する。この大幅な値引きが販売を大きく後押ししたとみられる。

Xperia 10VII MNPの支払い総額は4万1360円。定価の半額だ
いつでもカエドキプログラムを使用すると実質負担額は1万6280円となる

ドコモでは”競合不在”のタイミングも追い風に

 Xperia 10 VIIがランキング首位に立った背景には、強気の値引きだけでなく販売環境の要因もあると考える。その理由として、例年この時期に登場するAQUOSシリーズの新モデルがまだ未登場なこと。サムスンのミドルレンジ「Galaxy A36」にも大きな値引きが入っていないなど、ドコモ内での競合が少ない時期に重なった。

 現時点のドコモオンラインショップで「4万円台で買えるミドルレンジ」は昨年発売のAQUOS sense9くらいなもの。どうせ買うなら最新機種がいいと考えるのが自然だろう。

 さらに、ドコモでは中華系メーカー(Xiaomi、OPPOなど)の取り扱いが限定的なため、Xparia 10 VIIが「コストパフォーマンスを求める層が選べる唯一の国産メーカーモデル」として注目を集めた可能性も高い。

 つまるところ、Xperia 10 VIIを首位に押し上げた要因には端末の性能や魅力の強化、高額な値引きだけでなく、取り扱うキャリア内の端末に競合となる機種がいないことも影響しているものと考える。

ドコモにはOPPOやXiaomiの取り扱いがないことも、競合が少ない結果となった

Xperia 10 VIIが売れた背景は値引きだけではない。タイミングも噛み合っての売れ筋機種に

 今回のXperia 10 VIIの成功は単なる値引きだけではなく、「Xperiaブランド・新機能・競合のいないタイミング」の3要素を的確にそろえた結果といえる。
 高価格化が進むスマートフォン市場において、ユーザーが求めるのは「ほどよい価格で長く使える一台」というニーズに対して、ドコモは極めて戦略的に応えた。

 価格と機能の両立を求めるユーザーが増えるなかで、Xperia 10 VIIが今後どこまで販売を伸ばせるか、引き続き注目したい。

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