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Xperia 10 VIIを触ってわかった進化。イヤホンジャックとSDカード対応!日本ではどう?

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ソニーのミドルレンジXperiaが大きく刷新された。先日発表されたXperia 10 VIIは、シリーズ伝統の縦長21:9比率を廃し、Xperia 1シリーズと同じ19.5:9へと移行。

 デザインの刷新とともに、ミドルレンジSoC「Snapdragon 6 Gen 3」の採用、120Hz駆動のOLEDディスプレイを搭載しながら、イヤホンジャックやSDカードには引き続き対応する。今回は香港で実機を手にした第一印象をレポートする。

目次

デザイン刷新で「モダンなXperia」へ進化

 Xperia 10 VIIでは、これまでの10シリーズが採用してきた縦長21:9から19.5:9へ変更されたことは、実機を手にしたときの操作感に大きく影響している。従来よりも横幅こそ広がったものの使い勝手は損なわれていない。

 画面サイズは6.1型、横幅は72mmということもあり片手でも画面全体に指が届きやすく、ブラウジングやSNS操作に支障はない。

実機はグリーンのカラーが置いてあった。ミントグリーンよりも濃い感じ
ホワイト、ブラックも用意されている

 またカメラユニットを横配置にした新デザインは、既存のXperiaユーザーに新鮮さを与えると同時に、他社ハイエンド機に並ぶモダンな印象を強めている。

 本体の質感は樹脂製ながら光沢などを抑えた仕上げのため、過度な安っぽさは感じない。カメラの出っ張りも抑えられている。

フレームにはXperiaのロゴも刻まれている

ソニーのミッドレンジスマホらしく、5000mAhのバッテリーを約168gの軽量ボディに収めた点は特筆に値する。過去の10シリーズも電池持ちはよく、1日中外出する程度なら余裕をもって持ちこたえる印象。本機種も「電池持ちが良い」とアピールしていた。

ディスプレイには変化。カメラは大きく進化

 6.1型のOLEDディスプレイは、従来機の90Hzから120Hzリフレッシュレートへ進化。

スクロールやUIアニメーションが滑らかで、以前の機種よりもブラウジングやSNS、ゲームなど日常の操作がワンランク上の体験に感じられた。画面輝度も上がり、映像コンテンツの視聴用途でも満足度は高い。

一方で、価格帯の関係もあってかベゼル(画面の縁)は太めな印象を受けた。

ディスプレイはより明るくなった

 カメラ性能も進化している。Xperia 10 VIIのリアカメラは5000万画素のメインカメラと1300万画素の超広角カメラの2眼構成。

 中でも注目はメインカメラのイメージセンサーの大型化だ。1/1.56型となり、ミッドレンジカテゴリーの中でも基本性能を高めた。

 これにより暗所での撮影クオリティが向上。ロスレスズームによって2倍望遠もくっきり仕上がるとしている。実際、高画素センサーを採用した恩恵は大きく、従来の10シリーズよりも撮影できる写真のクオリティは高くなったと感じた。

カメラは2眼だが、基本性能は向上している

 また、Xperia 10シリーズとしては初のシャッターボタンが採用されている。こちらは「キャプチャーキー」としており、通常の画面で押すとスクリーンショットの撮影、長押しでカメラアプリの軌道、カメラ画面ではシャッターボタンとして利用できる。

 なお、Xperia 1シリーズとは設計思想が異なり、こちらのボタンは半押し操作はできない代わりにいくつかの捜査に割り当てることができる。

キャプチャーキーは本体真ん中寄りに配置。

スペックはミッドレンジ。SDカード、イヤホンジャックはしっかり対応

 搭載するSoCはSnapdragon 6 Gen 3。ミドルレンジ向けSoCとなるが、1世代前のものとなる。ブラウジングやSNS、動画視聴といった日常用途には十分だ。

一方、重量級の3Dゲームや長時間の高負荷処理では発熱やフレームレート低下が懸念される。GPU性能を重視するヘビーユーザーには物足りなさが残るだろう。

 ソニーらしく3.5mmヘッドホン端子やステレオスピーカーを備え、音楽用途に強い。ストレージは128GBと少ないものの、最大2TB対応のmicroSDカードスロットを備えることで、写真やハイレゾ音源を大量に保存したい層にも応えられる。

 ストレージの大容量化やワイヤレスイヤホンの低価格化でミドルレンジ機でもイヤホンジャックやSDカードスロットを廃止する傾向を見せる中、これだけの拡張性を維持しているのは希少だ。

イヤホンジャック、SDカードはSIMスロットのところに挿入できる

性能に対して価格はやや高め。日本では売れそう?

 Xperia 10 VIIの香港価格はメモリ8GB、ストレージ128GBの構成でHK$3,299(約6.5万円前後)となっており、日本国内に発売される際は7万円前後になる可能性もある。

 同レンジで競合するXiaomiやOPPO、HONORが実勢5〜6万円でより強力なSoCや長期アップデート保証を打ち出していることを考えると、性能に対して価格が割高に映るのは否めない。

 カメラ性能の強化、3.5mmジャックやSDカード対応、防水防塵など「ソニーらしい総合力」が評価ポイントになる一方、純粋な処理性能を重視するユーザーにはコストパフォーマンスの面で他機種が有力な候補となりそうだ。

 一方、日本市場ではXperiaブランドに根強い人気があり、キャリアの端末割引が販売の追い風になる可能性がある。特にコンパクトなサイズ感や音楽志向の機能を重視するユーザー層には一定の支持が見込まれるだろう。

 ただし、高性能かつ低価格を求める若年層、ゲーム性能を重視する層などに対しては、割高感は否めない。販売初期の特典を含む価格設定とキャリア施策が、普及の成否を左右する鍵となるだろう。

 軽く触ってみて、Xperia 10 VIIは操作性と質感を両立したミドルレンジスマホとして仕上がっている。片手操作重視のユーザーや、音楽や写真などソニー独自の体験を求める層には強く訴求する一方、ゲーミング性能やコストパフォーマンスを最優先するユーザーは他社モデルと慎重に比較する必要があると感じた。

 価格と性能のバランス、そして国内キャリアの販売戦略次第で、市場での評価が大きく変わると考える。Xperia 10 VIIは、ソニーのミドルレンジ戦略を占う試金石となりそうだ。

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