様々な製品の登場で市場をにぎわすスマホメーカーXiaomiのイヤホン。特にワイヤレスイヤホンではRedmi Buds 6 Activeをはじめとした「コスパの高さ」を突き付けて話題となったが、ここにUSB端子の有線イヤホンも登場している。こちらは「DAC搭載」ということでiPhone やiPadユーザーをはじめ、Pixelユーザーも便利に利用できるものだが、本当に利用できるのか。レビューといきたい。
Xiaomiからも「DAC付きの有線イヤホン」が登場!日本でも発売
Xiaomiはスマートフォンに限らずイヤホンも多くの商品を展開している。今回はiPhone 15やiPad、Google Pixel などで利用できるUSB Type-C端子のものでDACを内蔵している。一方で安価なイヤホンではDACが内蔵されていないものも多く、これが入っていないものはiPhoneやPixelでは利用できないのだ。

内容物はイヤホン、イヤーピース。本体は樹脂筐体を採用しており、仕上げはRedmi Buds 6 Liteなどにも通ずる仕上がり。対応するプラグはUSB−C端子のため、スマホに限らずパソコン等でも利用できる。
Xiaomiの780円USB Type-C有線イヤホンを実際に聴いてみた。意外にもいい音でおすすめ
このイヤホンについて、オーディオハードウェアは12mm経のドライバーユニットを採用している。DACについては「Xiaomi 」と表示されたが、対応フォーマットやビットレートは非公表。流せた信号的は16bit/48kHzまで確認できたため、ハイレゾ再生には非対応と判明している。
そんな780円のDAC付きイヤホンを早速聴いてみることにする。今回の試聴曲はこちら
7Days A Week!!/765 MILLION ALLSTARS
仮装狂騒曲/初星学園
Stellar Stream/(上原歩夢CV.大西亜玖璃)
スロウリグレット/田所あずさ
今回の試聴環境はiPhone 15を使用し、Apple Musicでストリーミング音源を中心とした環境で使用する。

さて、XiaomiのDAC搭載イヤホンの感想は、実売価格780円の商品と考えれば十分すぎるサウンドだ。競合はダイソーの500円イヤホンになると思うが、特段どこかの音域が主張してバランスを崩すことはない。ワンランク上以上のサウンドで、780円と思えないくらいよく作り込まれている。
最初にスロウリグレットを聴いてみる。以前にレビューした「ダイソーUSB-Cイヤホン」で感じた高域がスポイルされることはなく、至って普通のイヤホンだ。近年のハイエンド機に慣れてしまうと、どうしても安っぽく感じるサウンドだが、この機種は780円の製品であることを考えれば十分すぎるクオリティだ。
ここで曲を「7Days A Week!!」続けて「Stellar Stream」に変えてみる。低域のレスポンスがこの価格としては比較的良い。ダイソーのイヤホンで感じた低域の量感、解像感不足も感じられない。少なからず安価なDACに「ハイレゾ対応イヤホン」を組み合わせた場合よりも筆者としては好みの音が鳴っている。ソリッドなサウンドを好む筆者とは合わないが、この辺りも価格を考えたら許せてしまう。
ここで曲を「仮装狂騒曲」に変えてみる。音数の多いエレクトロサウンドの映える曲だが、ここでの“うるささ“をあまり感じなかった点が特徴だ。そのような意味では、不足はないものの解像感はやや控えめと評価したい。今回はiPhoneを使ってのレビューだったが、Androidスマートフォンでも利用できるイヤホンだ。DAC搭載ということもあり、スマホだと音量が取れないことはなかったので安心してほしい。

さて、このXiaomi USB-Cイヤホンだが、付属のイヤーピースが楕円形のため、一般的な円形のイヤーピースは利用できないものが大半。互換性という意味ではあまり良いものでない。単品購入もできないようなので、片耳なくした時のスペアの調達が難しそうな点が惜しい。
Xiaomの有線イヤホンは780円にしては音が良い。予備として持っておくのもアリ
今回レビューしたXiaomiのDAC付き有線イヤホン。780円という価格を考えたら多くの方が納得機能、サウンドに仕上がっている。このイヤホンにはマイクも備わっており、スマートフォンでの利用を想定している。
マイクの通話音質は良好。この価格の有線イヤホンでは珍しくENCノイズリダイレクション機能を備えるため、通話品質はダイソーなどの廉価な製品よりも高音質で行えた。本体はIP54等級の防水も取得しており、急な雨などの場面でも安心して利用できる。

本製品はDAC付きなので、このイヤホン単体でサウンド周りは完結しており、780円という価格を考えても「適当に選んでも安心」な仕上がりだ。イヤホンジャックのないiPhoneやiPad、Androidスマートフォンに直接挿せる安いイヤホンに興味がある方はチェックしてみてほしい。