OPPOは、12月16日。ハイエンドスマートフォン「Find X」シリーズの最新モデルとなるOPPO Find X9を日本向けに発表した。
12月23日(火)より一部販売チャネルにて順次発売を予定。本機は「OPPO AI Phone」を掲げ、「リアルを極める、色彩美。」をブランドスローガンに、カメラ性能とAI体験を大きく進化させたフラッグシップモデルだ。カラーはチタニウムグレー、スペースブラックの2色展開となる。

進化したハッセルブラッドカメラを採用。さらに自然な色味で残せるように進化
Find X9最大の特徴は、スウェーデンの名門Hasselbladと共同開発したカメラシステムだ。約5,000万画素の広角・超広角・望遠カメラに加え、新たにマルチスペクトルカメラを搭載した4眼構成を採用。
このマルチスペクトルカメラは9つのスペクトルチャンネルを用いて被写体を48ゾーンに分割し、色温度を高精度に検知。OPPO独自のLUMOイメージエンジンがゾーンごとに最適な補正を行うことで、夕景や複雑な照明環境でも肉眼に近い自然な色再現を実現する。
広角カメラにはソニー製のLYT-808センサー(1/1.4型)を採用し、前世代比で約57%の集光量向上を達成。望遠はW型プリズム構造により光学3倍、AI補正を用いた最大120倍ズームに対応する。
また、Hasselblad連携機能も充実しており、8K高解像度モードや、65:24のパノラマ比率で撮影できるXPANモード、中判カメラ風の自然なボケ味を活かしたポートレート撮影も楽しめる。動画面では4K 120fpsのDolby Vision撮影に対応し、OISとEISの併用で高い安定性を確保している。

日本初のDimensity 9500搭載!7000mAhオーバーのハッテリーも嬉しい
Find X9は性能面でも優れている。本機種は日本初搭載となるMediaTek Dimensity 9500を採用。高負荷なゲームやAI処理でも安定したパフォーマンスを発揮し、大型ベイパーチャンバーと高品質グラファイトによる冷却機構で長時間利用にも対応する。
メモリは16GB、ストレージは512GBとハイエンドらしい構成を揃えた。OPPOのグローバル向けは基本この構成での展開となる。

ディスプレイは約6.6型のフラットAMOLEDを採用し、4辺すべて1.15mmの極細ベゼルによる高い没入感が特徴。最大120Hz駆動に対応し、HDR10+やDolby Visionにも対応。1ニトまで輝度を下げられるほか、高周波PWM調光やTÜV Rheinland認証のアイケア機能も備える。
バッテリーは7025mAhとOPPO史上最大級の容量。日本向けでもnubia Z80 Ultraなどしか採用していないクラスの容量であり、次世代感を感じられるポイント。高密度バッテリーを採用して現行トレンドの先端を行く構成だ。
このほかにも80W有線、50Wワイヤレスの急速充電にも対応する。前回は別売で、セット販売の声が多かった80Wの急速充電器も、今回は本体に同梱される。

OSはColorOS 16を搭載し、AIマインドスペースをはじめとしたAI機能や、O+ConnectによるiOSデバイスとの連携機能も強化。防塵防水はIP68/IP69に対応し、日本向けにはファン待望のおサイフケータイやマイナンバーカード機能もサポートする。
マニア的には上位モデルなしは惜しいが、4年半ぶりのau取扱とおサイフ対応は嬉しい
そんなOPPO Find X9の販売はオープンマーケットに加え、大手キャリアはauが取り扱う。auはOPPO Find X3 Pro以来実に4年半ぶりのOPPOフラグシップの取り扱いだ。
また、ソフトバンクではSoftBank Free Styleにて取り扱いを行うほか、MVNOではIIJmioなどが取り扱うなど、幅広いチャネルで展開される予定だ。
価格は直販モデルが14万9800円。au向けで13万4800円。特にau向けは512GBの構成を踏まえるとかなりお手頃な設定にしてきた。
また、直販モデルとau向けにはそれぞれ先着順にセルフィースティックとアラミド繊維ケースをプレゼントする。


筆者としてはより上位のFind X9 Proの投入を望んだが、今回は見送られた。こちらはグローバル向けだと20万円を超える地域もあることから、日本向けに出たとしても高価だったと考える。



それでも、今回投入されるFind X9は現行トップクラスの高性能スマホであり、普段使う上では文句のない仕上がりだ。最上位のFindシリーズでは初のFeliCa対応をはじめ、日本に根ざした製品として持ってきたことは高く評価したい。
FeliCa搭載と久方ぶりのキャリア取り扱いで注目度も高いOPPO Find X9。ここ数年はXiaomiの勢いに押され気味だったOPPOが、いよいよフラグシップにおサイフ対応のローカライズを施して反撃の狼煙をあげたように感じた。



