nubia Z80 Ultraレビュー 35mmカメラ×UDC画面は普通のスマホに飽きた人におススメ

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 こんにちは。これまで使ったスマホは300台以上。生まれはギリギリZ世代のライター はやぽんです。今回はnubiaが日本でも展開している最新スマートフォンnubia Z80 Ultraを利用する機会に恵まれたので、レビューとしたい。

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目次

nubiaのフラグシップ「Z80 Ultra」がついに日本に登場。今回もゴッホ版ことStarly Nightを用意

 nubiaのスマートフォンは日本市場を重視しており、多種多様な商品を展開している。フラグシップではゲーミングをアピールする「REDMAGIC」シリーズが有名だが、もうひとつの柱がカメラ性能をアピールするフラグシップの「Zシリーズ」だ。
 その中でもUltraを冠するフラグシップ、その最新モデルがnubia Z80 Ultraだ。詳細は以下の通り。

SoC:Qualcomm Snapdragon 8 Elite Gen 5
メモリ:12/16GB

ストレージ:512GB

画面:6.85型 2688×1216解像度
144Hz対応 AMOLEDパネル

カメラ
標準:5000万画素 f1.69
超広角:5000万画素 f1.8
望遠:6400万画素 f2.48

フロント:1600万画素

バッテリー:7200mAh

80W充電対応

Android 16/MyOS

本体デザインはここ最近のnubiaのフラグシップらしく、板のような角ばった形状が特徴。フレームがやや弧を描く形状に変化した。REDMAGICシリーズとディスプレイを共用する関係もあって、角ばったデザインになっている。部品の共通化などを実現したことで、高いコスパを実現できている。

今回は特別カラーのStarly Nightを提供していただいた。すりガラスのボディを採用し、高級感もある

35mm画角のカメラを採用!テレマクロ撮影もできるようになったカメラスマホ

 フラグシップとしては安価ながら、他社の20万円に迫る機種にも引けを取らないカメラ性能が売りのnubia Z80 Ultra。カメラハードウェアについてはざっくりと以下のようになる。

メイン:5000万画素(35mm相当)

OmniVision製 Light Master 990(OV50H)1/1.31型センサー

超広角:5000万画素(18mm相当)1/1.55型センサー

望遠:6400万画素 3.5倍(85mm相当)

最大50倍ズーム

最短15cmのテレマクロ撮影に対応

 確かにこれだけを見ると、Pixel 10 Proなどに近い構成で12万円前後という枠には収まらないスペックだ。メインカメラは換算35mm(iPhoneでいう1.5倍相当)とし、人物撮影などのシチュエーションで歪みを抑えられるとした。
 イメージセンサーにはOmnivision製のLight Master 990(OV50H)を採用。センサーサイズは1/1.31型。この手のものにピンとくるマニアは、Xiaomiのスマホ(Xiaomi 15やXiaomi 15T Pro)などに採用されているLight Fusion 900のnubiaカスタマイズ版となる。

 これにより、nubia Z70 Ultra比較で集光度は40%アップ。35mm画角のメインカメラではvivo X200 Ultra(1/1.28型)に次ぐ大型のイメージセンサーを採用することで、50mm画角での撮影や夜景などのシーンで真価を発揮する。
 一方でイメージセンサーの大型化の関係からか、Z70 Ultraでマニアに好評だった可変絞り機構は廃されてしまった。

 超広角カメラはかつてのnubia Z60 Ultra相当の18mmに戻った。この画角としては大型となる1/1.55型のセンサーを採用しており、Galaxy S25 Ultraなどと同様の路線へ進化。従来よりも性能が高いため、24mmといった一般的なスマートフォンの画角でも使いやすくなった。

 望遠カメラは3.5倍で換算85mm相当の仕様。6400万画素のセンサーを採用し、最大50倍(1750mm相当)までのズームが可能だ。15cmまで被写体によれるテレマクロ撮影にも対応し、撮影の幅が広がった。

nubia Z80 Ultraはきれいに撮影できるカメラを備える。赤いリングで囲われた部分がメインカメラだ
シャッターボタンはXperiaと同様の半押し操作も可能。

 nubia Z80 Ultraで撮影すると、全体的に明暗差のある場所でも白飛びが少なく、HDR 補正が強烈に効いていることが分かる。メインカメラが35mmの構成となるため、一般的なスマホよりも画角は狭い。
 その一方で、一般的なスマートフォンよりもゆがみは抑えられるため、モノ撮りや料理と言ったシーンでは優位だと感じる。レンズが明るいこともあって背景ボケも綺麗に出せるが、ボケが大きいというクセもある。

 24mmといった一般的なスマートフォンと同様の画角は超広角カメラを用いる。こちらも綺麗に撮影できるが、手ぶれ補正機構を備えていないので注意が必要。

本機種の超広角カメラの画角は18mm相当の画角に設定されているので、少々使いにくい印象も感じた。

 望遠カメラは85mm相当の望遠だが、実焦点距離は70mm相当(2倍望遠の位置で切り替わる)の仕様。6400万画素のセンサーを採用し、最大50倍(1750mm相当)までのズームが可能だ。その一方で高画質化処理はあまりされておらず、15倍(520)mmを超える場面では画質の劣化が目立った。

望遠カメラが15cmまで寄れる仕様になったので、テレマクロ撮影ができるようになった
3.5倍望遠(望遠カメラ)
15倍望遠(デジタルズーム)従来よりもAI補正がくっきりと処理するようになった
30倍望遠。さすがに塗り絵感が目立つ

 総じて写真は綺麗に撮れており、破綻は見られない。チューニングはXiaomiなどの「温かみ」を意識したもので、vivoなどのようなクッキリとした雰囲気とは異なる。12万の価格を考えれば十分なクオリティで撮影できる。

 また、本体のシャッターボタンの操作感はXperiaシリーズに近い印象であり、筆者としても好印象。ボタンサイズも大きくなり、クリック感も向上した。特に望遠画角が多くなりがちな本機種では、手ブレを抑える意味でも効果的だ
 

高性能なSnapdragon 8 Elite Gen 5搭載。アンダーディスプレイカメラ採用の「全画面」もうれしい

 nubia Z80 UltraではプロセッサーにクアルコムのSnapdragon 8 Elite Gen 5 mobile Platformを搭載。2025~26年における標準のハイエンドチップセットを搭載しており、同社ではフラグシップの立ち位置だ。

 大きな部分では、CPUのアーキテクチャを最適化し、より高性能になった。単純な処理性能に限らずAI処理性能やISP性能をはじめとした画像認識、画像処理部分の性能も向上している。GPUはハードウェアレイトレーシング処理にも対応する高性能なものだ。

 メモリは12または16GBを選択でき、最大で12GBの仮想メモリにも対応している。ストレージの最低容量も256GBとなっており、パフォーマンスが売りのスマートフォンとしては標準的だ。

Snapdragon 8 Elite Gen 5を採用する

 高性能なゆえに発熱が気になるところだが、nubia Z80 Ultraでは冷却機構も改善され、大型の面積をもつVC(ベイパーチャンバー)が採用されている。このおかげもあって「本体やフレームが極度に熱くなる」ということは少なくなっている。発熱しても本体の背面がジワジワと暖かくなる程度だ。

 また、一部コンテンツはREDMAGICシリーズ同様に高画質化(アップスケーリング)やフレーム補完にも対応する。普通のスマホの皮を被りつつ、並のゲーミングスマホよりもゲームを快適に遊べる機能を備えている。

高負荷な原神も最高画質で快適に動作する。パンチホールのない大画面にナヴィア嬢もこの表情だ
高負荷な学マスも最高画質で余裕の動作だ

 画面サイズは6.85型のAMOLEDディスプレイを採用。画面解像度は2688×1216(1.5K)と従来モデルより向上し、廉価でも競合と比較しても見劣りしないハイエンドスマホらしく進化。
 画面輝度はピーク時で2000ニトと明るいものが採用され、屋外でも高い視認性を確保している。
パネルは144Hzの高リフレッシュレート対応をはじめ、DCI-P3は100%と色帯域カバー率も高く、トレンドをしっかり押さえた高品質なもの。指紋センサーは画面内だが。今回はより高精度な超音波式指紋認証が採用されている。

6.85型のディスプレイを採用。本体はやや大きめだ

 売りのアンダーディスプレイカメラは1600万画素。最新世代のUDCとなり、画面解像度の向上と画質の両立ができた。実際に画面を見ても意識しなければフロントカメラは分からないレベルに。一方で写りについては他社製品に劣るので、ここはトレードオフといったところ。現時点でここまでの精度の製品を展開するメーカーはnubiaのみなので、他社製品に対して大きなアピールポイントだ。

画面内にフロントカメラを備えるが、視認は困難だ

 従来のnubia Z70 Ultraから引き続きスライド式のスイッチを備える。初期設定ではカメラのストリートショットモードを起動できるが、懐中電灯やボイスレコーダーの起動、マナーモードのオンオフなどに割り当てることもできる。

スライド式のスイッチを備える

 バッテリー容量は7200mAhと大容量。Snapdragon 8 Elite Gen 5世代のスマートフォンは大容量バッテリーを採用する機種が多く、6.6型以上の機種は軒並みに7000mAhクラス。本機種も 7200mAhと大容量だ。
 このほか80Wの急速充電に加え、ゲームなどに役立つ充電分離機能(バッテリーを充電せずに直接本体に給電する機能)も備える。フラグシップにはステータスのワイヤレス充電にも対応する。
 また、本体は防水に対応。IP68に加え、IP69のスチームジェット噴水流の試験もクリアしている。普段使いでも安心して利用できる仕上がりだ。

 OSはAndroid 16ベースの「MyOS」を採用。翻訳や留守電の要約機能、生成AIを用いた壁紙作成機能などの「AI機能」を備える。こちらもトレンドはしっかり押さえているものの、サムスンやGoogleよりは一歩劣る印象だ。

独自UIの「MyOS」を採用する

nubia Z80 Ultraは35mmカメラ、インカメラの見えない画面という個性派。普通のスマホに飽きた方におススメ

 nubia Z80 Ultraは、カメラ性能と基本性能を他社のハイエンド機と同等にしつつ、コストパフォーマンスを高いレベルで両立させたスマートフォンだ。
 もちろん、基本スペックも妥協なきハイエンド。Snapdragon 8 Elite Gen 5に加え、画面もアンダーディスプレイカメラを備えるBOE製のAMOLEDパネル採用と隙が無い。
 ステレオスピーカーにIP69の防水防塵機能もしっかり備えており、他社のフラグシップにも引けを取らないハイエンドスマホだ。

 それでいてお値段は13万9800円~という価格設定も魅力的。今回は512GBモデルのみの投入となるが、容量を考えれば競合と比較してもお得感はある。スターリーブルー(ゴッホ版)もラインナップされており、日本でもあの奇抜なカラーが手に入ると思うと、ファンとしては嬉しい限りだ。

 nubia Z80 Ultraは「手頃ながらUltraのパフォーマンス」という言葉がぴったりのスマートフォンだ。安価に高性能な端末の選択肢としてトップに躍り出るはずだ。とはいっても普通のスマホとは少々異なるカメラのフィーリング、FeliCaなしという点からも手放しで進められる商品ではない。

 アンダーディスプレイカメラや35mmのカメラといった独自性、ここにテレマクロ対応や大容量バッテリー採用などの機能面のアップデートが加わり他社のスマートフォンと差別化も図られている。他社とは違う変わったスマートフォンとして、「普通のスマホに飽きた」というマニアの方は、ひとつ手持ちの機種に加えてみて欲しい。

商品提供:Fastlane Japan株式会社

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