中国オーディオメーカーHiBy Digitalは新型オーディオプレイヤー「M500」と初音ミクとのコラボレーションモデルを予告した。従来より告知していたコラボレーションだったが、そのベールがはがれることになる。
初音ミクの世界観をまとった2製品。新機種「M500」は4G通信対応
初音ミクとHiBy Digitalのコラボレーションモデルは「M500」DAP(オーディオプレイヤー)と有線イヤホン「YUME」の二機種で展開される。M500は269ドル、4G版が299ドルのミッドレンジ。YUMEは149ドルで販売されると明かしている。
オーディオプレイヤーは「M500」という型番が明かされている。実はM500というオーディオプレイヤーは未発表であり、詳細スペックは今のところ不明だ。レンダリング画像にはリアカメラのようなものを備え、QRコードの読み取りに対応するものとみられる。
本体下部にはイヤホンジャックを示すアイコンが二つあることから、3.5mm端子に加えて4.4mmのバランス端子にも対応すると見られる。実売価格が270ドル(5万円前後)の製品なだけあり、この辺りはしっかりしている。
音楽プレイヤーとしては珍しくセルラー通信対応の4Gモデルも用意し、従来のDAPとは異なる「ネットワーク対応型プレイヤー」として設計されていることがうかがえる。過去の「HiBy R8SS」に近いカテゴリの製品といえるだろう。
端末のデザインは初音ミクのイメージカラーである浅葱色のフレーム、バックパネルには初音ミクの意匠が描かれている。ボタンにはピンクのアクセントを加えるなど、全体的に完成度の高い仕上がりになっている。OSはM300と同じくAndroid OSとみられ、本体のテーマやUIも初音ミク仕様にカスタマイズされている。

HiBy Musicのコラボレーションモデルのクオリティは高く、昨年コラボしたエヴァンゲリオンのコラボモデルも非常にハイクオリティな仕上がりだった。もちろん、日本語にも対応する。



コラボイヤホン「YUME」も登場。ベースはYacht10か
イヤホン「YUME」についてはIEMのような形状が特徴。形状や価格設定から同社の「Yacht10」がベースと思われるが、チューニングは全く別物と思われる。ただ、Dynamic I.E.Mと銘打っていることからダイナミックドライバーを採用したモデルと思われる。
こちらも価格が約3万円クラスの製品になるため、リケーブル(ケーブル取り替え)に対応するものと見られる。

HiByと初音ミクコラボはセットで約8万円。過去モデルに引けを取らない高い完成度に期待
音楽プレイヤーで5万円、イヤホンで3万円と決して安くはないコラボだが、人民元換算だと合計で3939元になりそうな価格設定が絶妙である。
HiBy Digitalと初音ミクのコラボレーションは、オーディオファンとミクファン双方の心を掴む注目の展開だ。ソニーのウォークマンと比較しても内面、外観共に作り込まれたコラボレーションモデルの可能性が高い。先行したエヴァコラボがかなり作り込まれていただけに、期待値はかなり高い。
特に新型DAP「M500」は、これまでにない4G通信対応やAndroidベースのUIを採用するなど、新機軸のDAPと考える。デザイン面でも浅葱色のフレームや特別仕様のUIなど、細部まで“ミクらしさ”を追求した完成度が光る。
同時発表のイヤホン「YUME」も含め、HiByらしい高音質と遊び心を兼ね備えたコラボモデルとして話題を集めそうだ。
これらのコラボモデルは発売は11月を予定しており、中国国内での限定展開が見込まれるが、12月に上海で開催されるライブイベント「MIKU WITH YOU 2025」での展示にも期待がかかる。


