本日発表されたサムスンの最新折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Flip7」を先行して体験できる機会に恵まれたので、その感想を以下に記していく。
4.1型まで大きくなったカバー画面!AI機能で便利に使えるGalaxy Z Flip7
Galaxy Z Flip7の特徴は基本性能向上はもちろん、なんといっても名だたる競合機種とほぼ同等クラスのハードウェアを備える点だ。特にGalaxy Flipシリーズで要望の多かった「カバー画面の大画面化」「薄型軽量化」「カメラ性能の強化」という部分に応えてきた。
Galaxy Z Flip7のカバーディスプレイは4.1型と大型化し、カメラ部を囲むくらいにまで進化。先行するモトローラやシャオミの製品に追いついただ。展開時のメイン画面も6.9型に大型化し、より大画面でコンテンツを楽しむことができる。どちらも2600ニトの高輝度に対応し、周囲が明るい場面でも画面が見やすくなった。120Hzのリフレッシュレートにもしっかり対応だ。




Galaxy Z Flip7も薄型、軽量化に重きを置いた。厚さは展開時で6.5mm、閉じて13.7mmと薄くなり、前作のGalaxy Z Flip6比較で10%も薄型化。フリップタイプのスマートフォンでは世界最薄としている。
重量は188gとGalaxy Z Flip6から1g増えたものの、Galaxy Z Flip7本体が大型になりながらも重量増を最小限に抑えている。大画面のカバー画面で競合するモトローラなどに比べると軽量に仕上げた。


実際にGalaxy Z Flip6と比較してみると、サイズ感はGalaxy Z Flip7のほうが大きいが、重量的にはあまり変わらないことから体感以上に軽い製品となっている。
薄型軽量化を可能にしたヒンジはスペックシートに出てこない「中身」も大きく進化している。従来は一体型の部品だったところを支持部と回転部に分割した新機構のものを採用。開発には時間もかかったが、特許も取得しており、耐久性にも優れるという。これによって薄型化に加え、画面の段差も以前に比べて抑えることができた。折り目も目立ちにくくはなっている。また、今回の画面には新たにチタン層を追加。より耐衝撃に優れる仕様に進化を遂げている。

これに伴い、画面を閉じたときのフィーリングも変わっている。今まではマグネットで「パチンっ」と留まるような感覚だったが、今回はノートパソコンなどに近いものとなった。
最新プロセッサでAI機能もサクサク!Now Briefなどの新機能もカバー画面で使える
ここからは動作になるが、プロセッサにはサムスン製のExynos 2500を採用。同社の3nm GAAプロセスで製造されたチップセットで10コアのCPU、AMDと共同開発のGPU「Xclipes 950」を採用する。これにより、高いパフォーマンスと低消費電力を両立しているとした。ベイパーチャンバーも大型化したことで、薄型軽量化しても冷却性能は確保。一般的な使用にはなんら問題にならないであろうと感じた。
AI機能はGalaxy S25シリーズで利用できたものは踏襲され、そのまま利用することができる。Galaxy Z Flip7では大画面のカバー画面でNow BriefやNow BarといったAIを用いたセルフブリーフィングも可能に。ふとしたタイミングでフィットネス情報を確認したり、スケジュールアプリ等の情報を参照してAIが提案することもできる。


カメラはあまり試すことができなかったが、メインカメラは5000万画素、超広角カメラが1200万画素。夜景撮影性能、ズーム性能が進化した。フロントカメラは1000万画素のものにアップグレードされた。
ソフトウェア面ではAI機能が強化され、生成AIを用いてギャラリーアプリから不要なものを違和感なく消したり、よりクローズアップすることも可能に。ソフトとハードの合わせ技でインスタなどのSNSでも映える「盛れるカメラ」へと進化した。
さて、正直なことを言えば、着実な進化を遂げたGalaxy Z Flip7は待望のカバー画面の大画面化、カメラ性能の強化を図った製品。これらの変化はファンが待ち望んでいた存在であると同時に、大画面化に伴う横幅の変更(72mmから75mmに)に加え、従来に引き続きカバー画面の柔軟性ではやや劣ると感じた部分。Samsung DeXにも対応したが、ワイヤレスディスプレイのみとなっている。
それでも、現在Galaxy Flipシリーズのスマートフォンを利用しているのであれば、購入を検討するべきスマホだと考える。特にZ Flip4より前の世代の機種を持っている方は絶対後悔することはない仕上がりだ。

そして既存ユーザーはもちろん、このような折りたたみのスマートフォンに興味がある方にも決して失望させない仕上がりとなっている。サムスンのこのような商品を7世代にわたって作り続けているので、ハードウェア、ソフトウェア共に様々なノウハウが蓄積されている。実際品質面や各種ソフトウェアの完成度で言えば右に出る機種はいない。
そんなGalaxy Z Fold7はブルーシャドウ、ジェットブラック、コーラルレッドの3色に加えて、サムスンストア限定販売の「ミント」を加えた計4色で展開される。色は発売される地域や通信事業者によって異なるが、日本では全色が投入される。

Galaxy Z Flip7は日本でも「Galaxy Harajuku」をはじめ、東京と大阪では発表翌日から体験できるようになっている。興味がある方は、実機をさわってチェックしてみてはいかがだろうか。
SoC:Samsung Exynos 2500
メモリ:12GB
ストレージ:256/512GB
画面
カバー画面:4.1型 1048 x 948 Super AMOLED
メイン画面:6.9型 2520 x 1080FHD+ Dynamic AMOLED 2X
120Hzリフレッシュレート対応
ステレオスピーカー
バッテリー容量:4300mAh
OS:OneUI 8/Android 16
サイズ
折りたたんだ状態(高さx幅x奥行)
85.5x 75.2 x 13.7
開いた状態(高さx幅x奥行)
166.7 x 75.2 x 6.5
重量:188g
