本日発表されたサムスンの最新折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold7」を先行して体験できる機会に恵まれたので、その感想を以下に記していく。
厚さ4.2mm!重さは215gまで薄型軽量化!普通のスマホの重量感に迫る進化を遂げた新世代のGalaxy Z Fold7
Galaxy Z Fold7の特徴は基本性能向上はもちろん、なんといっても名だたる競合機種とほぼ同等クラスのハードウェアを備える点だ。特にGalaxy Foldシリーズで要望の多かった「大画面化」「薄型軽量化」「カメラ性能の強化」という部分をすべて応えてきた。
Galaxy Z Fold7のカバーディスプレイは6.5型と大型化し、アスペクト比も21:9と普通のスマートフォンと同様の感覚で利用できる。展開時のメイン画面も8型に大型化し、より大画面でコンテンツを楽しむことができる。どちらも2600ニトの高輝度に対応し、周囲が明るい場面でも画面が見やすくなった。120Hzのリフレッシュレートにもしっかり対応だ。



まず最初に言えるのは圧倒的な薄型、軽量化だ。厚さは展開時で4.2mm、閉じて8.9mmと薄くなり、前作のGalaxy Z Fold6比較で26%も薄型化。現状、閉じた状態で8mm台を達成した機種はOPPO Find N5、vivo X Fold 5、HONOR Magic V5がいるが、Galaxyもこれらの先頭を行く機種たちに並んだ。
重量は215gと折りたたみスマホとしてはかなり軽量。現時点で210g台を達成した機種はvivo X Fold 3(219g)vivo X Fold 5(217g※)HONOR Magic V5(217g※)があるが、Galaxy Z Fold7は全カラー、全構成にて215gの重量としている。現時点では世界最軽量の折りたたみスマホでもある。
※特定の構成のみこの重量となっている


実際にOPPO Find N5と比較してみると、サイズ感はOPPO Find N5のほうが大きいが、Galaxy Z Fold7は10g以上も軽いため体感以上に軽い製品となっている。ここまで軽量化された折りたたみスマホは日本国内で初だ。
薄型軽量化を可能にしたヒンジはスペックシートに出てこない「中身」も大きく進化している。従来は一体型の部品だったところを支持部と回転部に分割した新機構のものを採用。開発には時間もかかったが、特許も取得しており、耐久性にも優れるという。これによって薄型化に加え、画面の段差も以前に比べて抑えることができた。折り目も目立ちにくくはなっている。
また、今回の画面には新たにチタン層を追加。より耐衝撃に優れる仕様に進化を遂げている。

これに伴い、画面を閉じたときのフィーリングも変わっている。今まではマグネットで「パチンっ」と留まるような感覚だったが、今回はノートパソコンなどに近いものとなった。
また、本体の重心バランスにも変化が見られる。以前よりも薄くなったことで、画面を閉じてもより普通のスマートフォンに近い感覚となった。これらは今までの感覚とは少々異なるので、購入の際はショップ等で実機を確かめてから確認していただきたい。
Ultraなスペックとカメラ性能もしっかり採用したGalaxy Z Fold7
ここからは動作になるが、プロセッサにはSnapdragon 8 Elite for Galaxyを採用したことで、高いパフォーマンスと低消費電力を両立している。トライイットの体験エリアでは、大画面で崩壊スターレイルを試すことができた。、ベイパーチャンバーも大型化したことで、薄型軽量化しても冷却性能は確保。一般的な理由にはなんら問題にならないであろうと感じた。
電池持ちは、バッテリー容量は据え置きながらプロセッサーの電力効率が向上しているので、以前より長く利用できると説明を受けた。Snapdragon 8 Elite for Galaxyの恩恵は大きいという。

カメラはあまり試すことができなかったが、メインカメラは2億画素、超広角カメラが1200万画素、3倍望遠カメラは1000万画素の仕様に進化。メインカメラは2億画素となったことで夜景撮影性能、ズーム性能が大きく進化した。フロントカメラは画面内カメラを廃した代わりに1000万画素のものにアップグレードされた。
このカメラ構成はGalaxy S25 Ultraよりは昨年に発売したGalaxy Z Fold Special Editionに近い構成。最新のISPによって世代相応のきれいさで撮影できるように感じた。一方、端末のデザインの関係でカメラの部分がかなり出っ張っており、机に置くとがたつくようにも感じた。ケースなどを選ぶ際には注意していただきたい。


さて、正直なことを言えば、着実な進化を遂げたGalaxy Z Fold7は待望の薄型軽量化、大画面化、カメラ性能の強化を図った製品。これらの変化はファンが待ち望んでいた存在であると同時に、スライタスペンの「S-Pen」が非対応、メインカメラのUDCの廃止という変化も見られた。
それでも、現在Galaxy Foldシリーズのスマートフォンを利用しているのであれば、購入を検討するべきスマホだと考える。特にZ Fold5より前の世代の機種を持っている方は絶対後悔することはない仕上がりだ。

そして既存ユーザーはもちろん、このような折りたたみのスマートフォンに興味がある方にも決して失望させない仕上がりとなっている。サムスンのこのような商品を7世代にわたって作り続けているので、ハードウェア、ソフトウェア共に様々なノウハウが蓄積されている。実際品質面や各種ソフトウェアの完成度で言えば右に出る機種はいない。
そんなGalaxy Z Fold7はブルーシャドウ、シルバーシャドウ、ジェットブラックの3色に加えて、サムスンストア限定販売の「ミント」を加えた計4色で展開される。色は発売される地域や通信事業者によって異なるが、日本では全色が投入される。


そんなGalaxy Z Fold7は日本でも「Galaxy Harajuku」をはじめ、東京と大阪では発表翌日から体験できるようになっている。興味がある方は、実機をさわってチェックしてみてはいかがだろうか。
SoC:Qualcomm Snapdragon 8 Elite for Galaxy
メモリ:12/16GB
ストレージ:256/512GB/1TB
画面
カバー画面:6.5型 2520 x 1080FHD+ Dynamic AMOLED 2X
メイン画面:8型 2184 x 1968QXGA+ Dynamic AMOLED 2X
120Hzリフレッシュレート対応
ステレオスピーカー
バッテリー容量:4400mAh
OS:OneUI 8/Android 16
サイズ
折りたたんだ状態(高さx幅x奥行)158.4 x 72.8 x 8.9
開いた状態(高さx幅x奥行)158.4 x 143.2 x 4.2
重量:215g
