様々な製品の登場で市場をにぎわす完全ワイヤレスイヤホン。今回は、コストパフォーマンスの高さで定番モデルとなった EarFun の人気機種「EarFun Air Pro 4+」を、メーカーより提供いただいた。
ベストセラー「Air Pro 4」をベースにBAドライバー追加、チューニングの変更という「音質面での本気アップデート」を施した上位モデルは、果たして価格以上の進化を果たしているのか。実際に使い込み、その実力をチェックしていこう。
圧倒的コスパモデルが「さらに高音質」へ進化!EarFun Air Pro 4+をチェック
市場競争が過熱する完全ワイヤレスイヤホンの市場。4万円を超える製品も当たり前になる中、1万円前後でコストパフォーマンスを重視した中国メーカーからも多く登場した。今回はその中でも評価が高く、コストパフォーマンスの高さから昨年大きな注目を集めたEarFun Air Pro 4をさらに進化させた上位+機種が「EarFun Air Pro 4」だ。



BAドライバーの追加で音は別物に進化!同クラスでは頭ひとつ抜けた高品質サウンド
EarFun Air Pro 4+の対応コーデックとしては、SBC/AAC/aptX Adaptive/LDACに対応している。aptX AdaptiveやLDACはハイレゾ相当となる24bit/96kHz再生も可能な高音質コーデック。イヤホンのプロセッサにはQualcommの最新世代Bluetooth SoC QCC3091(Snapdragon S3 Gen 3)を採用、高度なDSP処理なども可能としている。
コーデックはロスレス相当で伝送できる高音質なaptX Losslessに加え、ユーザーから要望の多かったLDACにも対応した。aptX Adaptiveに対応しないGalaxyやGoogle Pixelといったスマートフォンでも、高音質再生を楽しめるようになった。ちなみにコーデックは後述のアプリから変更できる。地味ながらaptX Losslessをオン・オフできる機能はありがたい。
もちろん最新世代の機種らしく、次世代コーデックとなるLE Audioにも対応する。1万円前後の機種では珍しく、複数のデバイスとシームレスに接続できるAuraCastにも対応。安価ながらも先進性を備える製品だ。
オーディオハードウェアは低域用の10mm経のドライバーユニットに高域用のBA(バランスド・アーマチュア)ユニットを組み合わせたハイブリッド方式を採用。EarFun独自の低音強化技術「Bass-Surge」を組み合わせ、深みと迫力のある中低音を実現した。
一方、高域用のBAドライバー はEarFunが自社開発したもの。ワイヤレスイヤホン向けに極小サイズの設計としたことで、装着感の維持もできている。BAドライバーの追加によってクリアで明るく豊かな高音を再現できるとした。
また、独自開発のオフアクシス配置音響構造(NSAA)により、限られた筐体空間内にダイナミックドライバーとBAドライバーを精密に配置。音質だけでなく、装着感の快適さも両立させた。
さて、そんな音にも妥協はないと触れ込みのEarFun Air Pro 4+を早速聴いてみることにする。今回の試聴曲はこちら
空と約束/倉本千奈
初恋バタフライ/宮尾美也
原色/Astra Yao CV.于梓贝
スロウリグレット/田所あずさ
今回の試聴環境はスマートフォンにソニーのXperia 1 VIIを採用し、LDACの環境で使用する。本機種はaptX Adaptiveに対応する他、ストリーミング環境でも単独で24bit/96kHz環境の再生が可能な機種だ。

EarFun Air Pro 4+の感想として、実売価格が1万1000円前後と値上げにはなっているものの、構成の変更は大きなアップデートとなっており、この価格の商品とは思えないくらいよく作り込まれたサウンドに進化した。評判のよかった前機種をしっかりアップデートしてきたと評価したい。
高域はBAのおかけが少々持ち上げている感はあるが、特別ざらつきなどは感じられない。従来モデルよりも解像感は向上しており、よりクリアになった印象を感じた。デフォルトではドンシャリと評せるチューニングだが、高域の開放感が印象的だ。ある意味ハイレゾを意識したような設定だ。
高域の表現についてはコーデックに大きく依存するが、伸びやかな高域を体験したいのであれば、aptX AdaptiveやLDAC環境での利用を強くオススメする。1万円前後の完全ワイヤレスイヤホンで、ここまで上手く鳴らせるのであれば上出来だ。
最初にスロウリグレットを聴いてみる。透き通るヴォーカルに対して、高域の広がりが目立つサウンドであることがわかる。従来よりも抜けの良さがあるので閉塞感は感じない。ここで曲を空と約束に変えてみる。冒頭の静けさの中のボーカル表現も悪くない。生楽器系サウンドの固さが抑えられたこと、抜けの良さが加わったこともあり、Air Pro 4よりも気持ち良く聞くことができた。
最後にアップテンポな原色、続けて初恋バタフライに変えてみる。低域のレスポンスの良さ、窮屈さを感じさせない空間表現に関しては高く評価したい。特に低域のレスポンスは向上しており、EDMなどなジャンルにもより強くなった。従来に引き続きサウンドステージも比較的広い機種となるので、このような曲でも窮屈さを感じさせずに気持ちよく聴ける。
ここまで聴いてきて、Air Pro 4+のサウンドクオリティはかなり高いことが分かる。いずれの楽曲でも「なるほどな」と本機種の進化を感じることができた。音の細かいディテールではさすがに有線のイヤホンには劣るが、高域にBAを採用したこともあり、aptX AdaptiveやLDAC環境であれば有線環境に近いところまで来ていると感じられる。
EarFun Air Pro 4+の機能もチェック。ノイズキャンセリング、マルチペアリングにも対応
さて、音質についてはこの辺りにして、ここからはマイクの品質や本体の質感について見ていこう。
EarFun Air Pro 4+の特徴は-50dBのアクティブノイズキャンセリングに対応している。こちらは「QuietSmart 3.0」と称する独自のアルゴリズムを利用したものとなっており、外音のレベルに合わせて自動的に処理が変化する。公称値で-50dBという数字はこのクラスの比較的安価な製品としてはトップレベルの性能だ。
実際に使ってみると、ノイズキャンセリングの精度は価格を考えると十分すぎる。AirPods Proなどと比較しても、 大きく劣らず、多くの場合は満足できるレベルに達していると考える。
マイクの通話音質は価格を考えれば良好だ。3つのマイクを用いて、AI処理によるノイズ低減機能を備えた。Snapdragon Sound認証を取得していることから、マイクの音質も良好だ。ノイズリダイレクションによってノイズの少ない通話を可能にしている。
フィット感については市場でもよく見るあの形状だ。やはりこの形状は人間工学的にもよくできているのか、ワイヤレスイヤホンの中でも上位に入る装着感だ。
バッテリー持ちに関しては公称値で78時間(ANCオン)となっている。ANCオフでは12時間とかなりのロングライフバッテリーだ。10分の充電で3時間利用できる急速充電や、ケースはワイヤレス充電にも対応する。実はAir Pro 4比較でも若干バッテリー持ちが良くなっており、この辺りも高音質化だけでない嬉しい進化だ。
実際に使ってみても電池持ちは良く、4時間ほど通話してもバッテリーは40%残っていたため、概ね公称値通りだ。それでも、LDACやaptX Lossless接続では公称値よりも早めにバッテリーが無くなる。また、安価なイヤホンながら、装着検知機能もしっかり備えており、イヤホンを外すと音楽再生も止まる。
音の途切れも少なく快適に利用できたが、aptX LosslessやLDAC接続では不安定になる場面が見られた。この辺りは場面に応じてコーデックを切り替えると良さそうだ。
ケースを用いると最大54時間の再生が可能だ。ケースはワイヤレス充電にも対応する。形状は大きく変更されてGalaxy Buds 3のような形状となり、従来よりも取り出しやすくなった


EarFun Air Pro 4はスマホ向けのアプリもしっかり備え、バッテリー残量の確認やイコライザーの調整が可能だ。アプリではイコライザなどの音響調整の他、操作ファンクションの変更、ノイズキャンセリングやゲームモード(低遅延モード)への切り替えが可能だ。低遅延モードも50msまで遅延を抑えており、最新チップセットの恩恵を受けている。

本機種はマルチポイント接続にも対応し、2台の端末との同時接続も可能だ。高音質コーデックでの接続時は利用できないので注意してほしい
欲しい機能はしっかり強化。音がさらに進化した「これでいいじゃん」と思わせるイヤホン
さて、今回レビューのEarFun Air Pro 4+というイヤホン。完成度の高かったAir Pro 4からBAユニットを組み合わせたサウンドハードウェアの変更で高音質に磨きをかけ、コーデックもLDACに対応するなどの進化を見せられた。
加えて、高性能なノイズキャンセリングやマルチポイント接続、LE AudioやAuraCast対応をはじめとした先進的な機能も備え、装着検知機能や専用アプリ、ロングライフバッテリーを備えるなど、安いながらも音だけでなく使い勝手も良好に仕上げた製品だ。
EarFun Air Pro 4+の価格は公式直販ストアで1万3900円となり、これらの機能を備えたワイヤレスイヤホンとしてはかなり安価な設定だ。これに加えてアマゾン等のECサイトでは、クーポンを配布しており、概ね1万1000円前後の価格で買えることも多い。これはもう破格と言える価格設定だ。
正直、この価格であれば「これでいいじゃん」と思わせてくれるだけのパフォーマンスを持ち合わせている。3万円の機種と比較すると確かに音質やアプリの完成度、ノイズキャンセリングの精度で劣る部分もある。それでもEarFun Air Pro 4+の音質面、機能面はかなり近いところまで進化しており、3倍の価格差の価値はあるか?と問われると首を縦に振れないところがある。
ハイエンド機種と同じ高性能なプロセッサを搭載したこともあり、数万円クラスの機種とできること自体は大きく変わらない。それを低コストかつ高いクオリティーに収めてくる昨今の中国メーカーの勢いの強さに驚かされるばかりだ。
ただ、この機種に限らず、この価格帯のイヤホンは多くのインフルエンサー向けにPR提供していることもあり、いわゆる「サクラなのでは?」と思う方もいることだろう。筆者は今回メーカーさんより提供いただいたが、EarFun Air Pro 4+は忖度抜きで良い音だと感じている。サウンドでも、ノイズキャンセリング等の機能面も価格帯を考えれば右に出てこれる機種はそうないはずだ。
また、EarFun Air Pro 4+はECサイトのみの販売ではなく、イヤホン専門店や一部家電量販店等の実店舗でも販売されている。「知る人ぞ知る」ブランドから、安価に手に取りやすい一般的なブランドに変わってきている。
EarFun Air Pro 4+は、はじめてのワイヤレスイヤホンにはもちろん、1万円前後という予算で高音質を求めるなら「とりあえず買っておけ」と言えるような製品となっている。一方で、下位のAir Pro 4との価格差は約4000円だが、サウンド以外の機能はほぼ同じであり、コストパフォーマンスという意味では下位モデルに劣る。この辺りは悩ましいところだ。
近年は5000円前後、なんなら2000円台でもいい商品は存在するが、Air Pro 4+はそれよりもさらに上の数万円のフラグシップモデルとタメを張れる機能、性能、音質をしっかり備える。廉価機種からのアップグレードという意味でもおすすめだ。
特にAndroidスマートフォンを持っている方にはおすすめできる製品。LDACに対応したことでGalaxyやPixelユーザー、格安スマホユーザーにも安心してオススメできる。安価で高音質な商品を求める方はチェックしてみてはいかがだろうか。
提供:EarFun Audio



