ACEMAGIC LX15 Pro レビュー 10万円以下でRyzen 5採用の万能ノートPC

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 10万円以下のノートPCと聞くと、どこか“割り切り感”を想像してしまう人も多いだろう。しかし「ACEMAGIC LX15 Pro」はAMD Ryzen 5 7430Uを搭載し、USB Type-C給電や映像出力にも対応。さらに金属ボディ級の質感と拡張性を備えて10万円以下に抑えた。今回はメーカーさんより実機をご提供いただき、1週間実際に使って感じた実力をレビューする。

目次

IPS液晶採用!USB Type-C端子は画面出力、給電対応で使いやすいノートパソコン

 ACEMAGIC LX15 Proは、コストパフォーマンスに優れた15.6インチノートPCだ。本体は樹脂製の筐体を採用しているが、マットな質感をしっかり両立している点が特徴だ。天板は指紋がつきにくく、ひんやりとした手触りが上質。パームレストも剛性が高く、キー入力中にたわむこともなかった。

樹脂製の筐体だが、安物感は感じない

 全体的に落ち着いたデザインで、ビジネス用途でも違和感なく使える。重量は約1.7kgで、カバンに入れて持ち歩けるが、据え置き利用がメインのユーザーにより向いた構成といえる。

 ACEMAGIC LX15 Pro のディスプレイはフルHD(1920×1080ドット)のノングレアパネル。反射を抑えており、屋内外を問わず視認性が良い。IPS液晶を採用しており、視野角も広い仕様だ。

ディスプレイはIPS液晶を採用。反射を抑えたノングレア仕様

 LX15 Proのポート構成は比較的充実しており、左側にはACアダプタ用の電源端子、USB Type-Cポートが1つ、Type-A(USB3.0対応)が1つ、HDMI端子、イヤホンジャックを備える。
 本体右側にはUSB Type-A端子(USB3.0対応)が2つ、microSDカードスロットを備える。 端子の数は十分でマウスやSSD、外部ディスプレイを同時接続しても余裕があり、15.6型ノートパソコンらしい拡張性の高さは価格以上だ。

本体左側は電源端子、USB Type-C、HDMI、USB Type-A端子
本体右側はイヤホンジャック、USB Type-A端子×2 microSDカードスロット

 USB Type-C端子はUSB-PDによる給電と映像出力(DisplayPort Alt Mode)に対応しており、ハブを用いればUSB-Cケーブル1本で電源と外部モニター接続をまとめられる。USB-PDによる給電は65Wのアダプタで問題なく利用できたが、45Wだと充電速度が遅くなるよりは、給電そのものが不安定だった。

USB端子からの給電もできる

付属のACアダプターも発熱が少なく、ACアダプタ、USB給電のどちらの電源方式でも安定動作する。外出先ではUSB端子から給電し、自宅ではACアダプターで運用と使い分けられるのが便利だ。

Ryzen 5 7430U+16GBメモリで普段使いには十分すぎる性能。メモリ、SSDともに増設可能な点もうれしい

 ACEMAGIC LX15 ProのプロセッサはAMD Ryzen 5 7430U(6コア12スレッド)を搭載。Zen3世代のアーキテクチャを採用する。Ryzen 7000番台はZen4、Zen3、Zen2アーキテクチャが混在する仕様なので、採用商品を選ぶ際は注意が必要。参考までにCinebench 2024で計測したスコアはシングルコア:81pts 、 マルチコア:403ptsだった。

CINEBENCH 2024のスコアはシングル81、マルチ403ポイント

 内蔵グラフィックスはRadeon Vega 7で、同クラスのインテル製プロセッサよりもグラフィック性能も高め。ハードなゲームは厳しいものの、普段使いなら十分すぎる性能を持つ。

プロセッサは6コア12スレッドのAMD Rynen 5 7430U

 メモリは16GB、ストレージは512GBのM.2 SSDを採用し、デフォルトの状態でも起動やアプリ切り替えは非常にスムーズだ。また、本製品ではメモリスロットに空きがあり、最大64GBまで増設可能。ストレージについてもM.2 NVMeスロットが2基あり、OSがインストールされている1基に加え、もう1基を追加することで最大4TBの大容量を実現できる。

 実際に執筆マシンとして1週間ほど使用してみたが、ブラウジングやOffice等を用いた執筆作業、画像や動画編集の軽作業などで不満を感じる場面はなかった。SSDの速度は読込/書込ともに約3200MB/sと高速で、ファイル転送やプレビューも快適。日常用途では性能を持て余すほどのパワーを感じた。

 グラフィックス性能は専用グラフィックに劣るものの、オンボードとしては割と優秀な部類。PC版の「学園アイドルマスター」などのタイトルならHD・画質低設定で45fps前後を維持できた。ブラウザゲームなどなら問題なく動作する。

学園アイドルマスター(PC版)は画質「中」設定でもGPUが悲鳴をあげるものの、動作はする

 バッテリー容量は約50Whで、軽作業や動画視聴が中心なら5〜6時間前後の連続使用が可能だった。思ったよりも発熱が少なく、底面が熱くなりすぎることもない。高負荷時にはファンが回るが、音量は控えめで静音性は良好。冷却性能と静かさのバランスが取れた設計だ。

キーボードは打鍵音は気になるが、ストロークは深め、大型のタッチパッドはうれしい

 ACEMAGIC LX15 Proを使ってみて、意外と好印象だったものが本体のキーボードだ。キーボードは英字(US)配列ながら、日本語入力に対応するカバーが付属する。キー表面はフラットなので触った感覚はあまりよくないものの、キーストロークは深く、押下感もしっかりしており、長文入力にも適している。
 ファンクションの割り当ても一般的なもので、英字配列ゆえの慣れなさこそあったが、普段使っている富士通のノートパソコンよりも深いキーストロークもあってか打鍵感は良好。打鍵音は少々うるさい感じがあったのでカフェ等で使うと打鍵音が目立つ印象は感じた。

キー配列は英字。テンキー配列が気に入らない
キーボードのキーピッチ、ストロークも悪くない

 キーボードに関しては好みが分かれる。個人的にはこの手のPCに多いデリートキーの隣に電源ボタンがあり、誤って押してしまい「うっかりスリープにする」ことがない点はうれしい。一方で、テンキーを備えながら数字キーの右側にエンターキーがないなど、「テンキーとして絶望的に使いにくい」点は気になった。

どうして数字しかないのだこのテンキーは…

 タッチパッドは広く、クリック感もしっかりと備わるタイプ。スクロールやマルチジェスチャー操作もスムーズに反応する。Webカメラには物理シャッターを備え、プライバシー保護にも配慮。リモート会議中でも不用意に映らない安心感がある。

大きめのトラックパッド。反応やクリック感もよい
カメラにはプライバシーカバーを備える

7万円ほどで買える「高性能」なコスパノートPC。気になるキーボードは外付け対応もあり

 ACEMAGIC LX15 Proは、10万円以下という価格ながら普段使いに不満のない性能をしっかり両立させたバランスの良いノートPCだ。画面性能、基本性能、インターフェース、増設可能なメモリやSSDの拡張性を加味しても比較的バランスよく仕上がっているように感じた。
 USB Type-Cポートはフル仕様ということもあり、給電や映像出力といった高い利便性を確保。実用性という面でもある程度のラインは確保している。

 価格はAmazonにて6万9999円とお買い得な設定。さらには読者様限定で5万円台になるクーポンも準備している。準備できしだい更新したい。

 キーボードが英字配列のため、人を選ぶ印象はあるが、日本語対応のシートを添付するなど、この手の中華PCの中では比較的ユーザーに寄り添った製品を展開しているように感じた。メーカーも2年保証を提供するなど、比較的アフターサポートも力を入れている。


 英字配列のキーボード、クセのあるテンキーはは日本語配列のキーボードやテンキーを接続すれば解決するので、一般的に持ち出す頻度の少ない15インチノートなら、そこまで気にしなくてもよさそう。十分な性能、拡張、換装可能なメモリやストレージという仕様も含め、初めてのノートPCにも、サブマシンにもおすすめできる万能モデルだ。

製品提供:ACEMAGIC Japan

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