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arrows 5G レビュー 大画面で軽量!アルコール消毒もできるミリ波対応スマートフォン

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 どうも今回は1円で買えるスマホ。FCNT arrows 5Gの実機レビューです。

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目次

arrows 5GはQualcommとの共同開発で生まれた

 実はこのスマホ、FCNTの端末でありながらQualcomm Snapdragon 865プラットフォームのリファレンスデザインがベース。このリファレンスデザインはQualcommが、チップセットの特性を活かせる仕様の端末をベンダー共に作るもので、ある種基準となるようなスマホとなる。発売は昨年の7月となっています。

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デザインは従来のarrowsとは異なり、どことなく最新のトレンドを取り入れたものに

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カメラ部はHuaweiのMate 20 Proになんとなく似ている

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 往年のモデルにあったイヤホンジャックは廃止となっている。スペックは以下の通り

SoC:QUALCOMM Snapdragon 865 5G

メモリ 8GB

ストレージ 128GB

画面 6.7インチ Quad HD+ 有機EL

カメラ

4800万画素(メイン)/1600万画素(超広角)/800万画素(3倍望遠)

3200万画素(フロントカメラ)

バッテリー 4070mA/h

ミリ波対応で最薄7.7mmのスリムボディに詰め込まれたハイエンドスペック

 本体は最薄部7.7mmとミリ波対応のスマートフォンとしては世界最薄となっています。重量は171gで6.7インチとしてはかなり軽量の部類となり、見た目以上に軽いです。他社のハイエンド機の多くが200gクラスになる中、この重量は良いものです。

 FCNTとしては初の。富士通時代から数えても2015年のARROWS NX F-04G以来のハイエンド機となっています。久方ぶりのハイエンド機のリリースとなったが、本体そのものの完成度はかなり高いといえるでしょう。

 実際に使ってみると最初に浮かぶ感想は「軽い」という点だろう。6.7インチと大画面ながらも重量は171gに抑えてることからも本当に軽いのだ。この数字はiPhone 12 Proよりも軽い。軽さという点ならシャープのAQUOS Zero 2とかに近いだろうか。

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 画面も2K+解像度と解像感もバッチリだ。ただ、フロントカメラのパンチホールがこれでもか!と言うくらい大きく、結果として画面上部の弧を描く部分までステータスバーと言うくらい主張の大きいものに。

 そのため、ハイエンド機としてはこの大きなパンチホール、あとはリフレッシュレートが60Hz止まりな点が惜しいと言えるでしょう。

 核となるSoCにはSnapdragon 865を搭載しており、動作自体は快適なのだが、同じチップセットを積んだ機種に比べるとなんかワンテンポ遅いようにも感じる。これはAndroid 11にアップデートすることである程度改善されてますが、やはり惜しいところ。恐らく、後述の防水防塵機能を備える関係のチューニングと思います。カメラは上記の構成で、スペック的にはまぁまぁと言ったところ。

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まぁ、いくつか上げてみてわかるかもしれませんがあまりいいとは言えませんね。派手に白飛びしてますが、一応昨年発売のハイエンド機種ですからね。これはひどい。

 カメラに関してはPhotoshop Expressカメラというものが搭載されており、こちらはAdobeと共同開発したというものだそうだ。ソフトウェア補正がダメなら、ソフトメーカーと組めばいい。という実に理にかなったものなのだが果たして…

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 うーん。チューリップみたいに明るさのあるところで撮ったものはまだいいですが、ローライト気味だと微妙な感じに。特に2枚目はダイナミックレンジも足りてないのか完全に白飛びしてしまってます…どうしてこうなった。

 ちなみにこのPhotoshop Expressカメラは撮影後にすぐ現像処理が入るのですか、バックグラウンドで動くようなものではありません。そのため、連写するような場面では使うことができず、イメージ的には夜景モードに近いような感覚です。

 実はこの機種はUSB3.1 Gen2を採用してる関係で、試用版のGoogle標準のデスクトップモードが使うことが出来る数少ないスマートフォンだったりします。まだまだ、試用版ということでSAMSUNG DeXやEMUI Desktopほどの完成度には至ってませんが、使えるハードウェアというのは大きいのではないでしょうか。

 ミリ波対応も大きいです。このミリ波に対応したスマホは数える程しかありません。ただ、ミリ波を求める層が現時点ではアーリーアダプターの中でも更に先進的な技術を体感したい数少ない層。エリアに関してもまだ「点」としか呼べない感じで、ただでさえ狭い5G Sub6のエリアよりもさらに狭いため、これを理由に購入する方は少ない。

 独自機能のFASTフィンガーランチャーも面白い機能だ。指の指紋に起動するアプリを紐つけることが可能で、特定の指で指紋認証するとロック解除と同時に指定したアプリを起動できる。操作UIはほぼ素のAndroid UIで、メーカー独自のカスタムがほとんどされてない点も評価できるだろう。

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意外と便利なこの機能

ハンドソープで洗えたり、アルコール消毒しても問題ないスマホという日本メーカーらしいアプローチ

 実はこのスマホ、ハンドソープやお湯でも洗えます。スマホの防水は冷水に限るという点があり、基本的に防水端末でもお風呂で使うのはNGなんです。その上でアルコール消毒まで大丈夫だとメーカーが公表してるくらいのスマートフォンだったりします。

 昨今の情勢から「スマホの除菌、消毒」なんて言葉がでてきましたが、その点arrows 5Gなら普通の機種よりも日常生活でもより安心して使えるのかなと思います。

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個人的に評価したいのはFeliCaアンテナの位置

 使いやすい本体中央上部の中でも上となっており、リーダーや駅の改札などでも使いやすい配置となっている。このような「数字に見えるスペックでは無いところ」に手が多く加えられてるスマホだなと感じます。

辛口なレビューが目立つが、普段使いにちょうどいいarrows 5G

 さて、この機種の惜しいところといえば「オススメできない」と言った辛口のレビューが多い点だ。実際使ってみた身として言わせてもらうなら、確かに「定価ではオススメし難い」という点だろう。

 画面性能、カメラ性能、本体チューニングは同世代はおろか2年ほど前のような感覚にすら感じる。画面としては2K+と解像度は高いが、画面のリフレッシュレートはトレンドのハイフレームレート対応ではなく60Hzとなっている。また、フロントカメラのパンチホールの大きさも「今時」感を感じるくらい大きい。単眼でここまで大きいのは知る限りでもそう無い。

 カメラ性能は前述のとおりで、ソフトウェアチューニングが甘く、渾身のPhtoshopカメラも狙った様な色味にできなく使いこなしにはやや難がある。本体チューニングもSnapdragon 865機の中ではやや劣り、メモリも8GBとスペック重視のユーザーには不満が残るものになった。

 ただ、これらはある意味で言えば「他社のハイエンドと比較した場合」と言う評価でもあり、これだけを使うならそこまで不満を感じないのもまた不思議なものである。

 例えばミリ波対応については日本の規格であるn257に対応してるのはサムスンのGalaxy S20+/Note 20Ultra、SONYのXperia Pro、Rakuten BIGくらいなもので、同じ5G対応スマホの中でもかなり少数だ。その中に食い込んだarrows 5Gという機種はかなりチャレンジングなスマホと言えるだろう。ミリ波が普及するのはあと数年後の話になるだろうが、その場面でも使えるのは大きいと言えるだろう。

 ハンドソープで洗えるクラスの防水性能も捨てがたい。昨今の情勢から「スマホの除菌、消毒、洗浄」と言うのが叫ばれる中、ハイエンド機でこれに対応した例は皆無と言える。あとは安心の国内製と言うのを強くアピールしてることからも、昨今の中国メーカー機などが抱えるイメージの悪さとは無縁となっている。

 ただ、これらが8〜9万円程度の値段なら「割り切り」とも言えたが、arrows 5Gの場合、値段が118,080円というものが評価を下げたと言えるような形だ。ちなみに同じミリ波対応でフルスペックとも言えるGalaxy S20+は114,840円となっていたため、売れ行きがどうなるかはある意味明白だったのかもしれない。正直値下げしたからこそ買ったようなところだ。

ドコモでは条件付きで1円、新品も店舗によっては4万円台で買えるスマホに

 3G→5Gと言う契約変更であれば、ドコモオンラインショップでも本体料金が1円になることが話題を呼んでる。多くの店頭でも1円になることを確認したので、3G回線を持ってる方はこの期に契約変更しても良いだろう。その結果からか中古相場も暴落し、大手買取店のイオシスでは新品が49,800円で販売されている。

ただ、新品が49,800円となれば割と悪い選択肢ではありません。

・ハンドソープ洗浄やアルコール消毒もできる防水性能の高さ

・先進的なミリ波対応

・なんだかんだSnapdragon 865搭載機

・近年のスマホの中では軽量のボディ

 このスペックを見ればかなりのお買得スマホなのではないでしょうか?確かにスペック的なパンチの強さは劣りますが、個人的にはアリだと思いますよ。

 また、昨年7月発売で、現時点でもドコモで絶賛発売中の機種ということもあって、ケースや保護フィルムがまだ豊富に量販店などで販売されていることも大きいでしょう。変な機種でケースや保護フィルムと言ったアクセサリーが買いにくいなんてことがないのです。

 今回筆者は1円で買ってるので満足極まりないのですが、正直ハードとソフトの合わせ技のスマホにおいて「ソフトが微妙だな」と感じられたのがarrows 5Gの率直な感想です。ハードウェアも競合他社に比べると勝ってると言いにくく、実際ミリ波対応や、防水性能以外はXperia 1IIやAQUOS R 5Gよりも劣るのが実情。AQUOSの液晶性能や、SONYのカメラ機能全振りみたいなパンチがある訳でもない。

それでも「普通に使うスマホ」としての選択肢としては悪いものでは無いと思います。

 11万円ではさすがに手が出ませんが、5万円で買えるなら必要十分じゃないかなと思います。個人的にはAQUOS Sense 5Gを買うなら、もう少し出してこっちを買った方が幸せになれる方も多いのでは?と思ってしまうところです。スペックや中国メーカーの台頭を知りうる我々はどうしても酷評してしまいがちですが、実際使ってみるとそこまで悪いものでは無いところ。皆さん、今が買い時のスマホです。

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