クルマの中で3Dゲームが普通に遊べた。車内クラウドゲーミングを試して分かった「移動空間」の未来

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 クルマの中で3Dゲームが普通に遊べた。
最近の車載ディスプレイとクラウドゲーミングを組み合わせると、車内は想像以上に快適なゲーム空間になる。今回は実際に車内でクラウドゲーミングを試し、その実用性を検証してみた。

車でゲームを遊ぼう
目次

車載エンタメで重いゲームは動かないが、クラウドなら別

 車載のエンタメシステムは、基本的にスマートフォンやPCと比べると処理性能は高くない。そのため、ブラウザゲームのような軽いタイトルであれば問題なく遊べるものの、いわゆる重量級のゲームをローカルで動かすのは難しい。

 しかしクラウドゲーミングは事情が異なる。ゲームの処理自体はサーバー側で行われ、端末は映像を受信して操作を送るだけでよい。そのため、端末の性能に大きく依存しない。

 今回試したのは「ゼンレスゾーンゼロ」のクラウド版だ。PC向け、スマホ向けともに比較的負荷の高い3Dゲームだが、車内の環境でも問題なくプレイできた。これは正直、想像以上だった。

15.6型クラスのディスプレイがあるとゲームも不満なく楽しめる

 また。クラウドゲーミングは、いわゆるOttoCastをはじめとしたAndroid採用のAiBox系のデバイスでも動作を確認できた。こうした機器はCarPlayやAndroid Auto対応車で使えるものが多く、比較的導入のハードルが低い。

 つまり、特別な車載PCやAndroid OSを採用した車内エンタメの車両を用意しなくても、ある程度の環境が整えば多くの車でクラウドゲーミングを楽しめる可能性があるということ。これは意外と大きなポイントだろう。

車内という「個室」でのゲームは思った以上に快適

 実際に車内でゲームを遊んでみて感じたのは、車内という環境の意外な快適さだ。

 最近の車はディスプレイが大型化しており、タブレット並み、あるいはそれ以上のサイズでゲームを楽しめる。また、車内のオーディオシステムは映画や音楽向けに調整されていることが多く、ゲームの臨場感も十分に味わえる。

 筆者のBYD SEALではDYNAUDIOチューンのスピーカーシステムが入っており、ゲームでも臨場感を持って楽しめた。シートの座り心地も快適であり、寒ければシートヒーター、暑ければベンチレーションも利用できる。デスクの椅子よりも快適という方もいることだろう。

 操作についてはBluetoothコントローラーの接続がやや不安定で、相性問題を感じる場面もあった。ただし、有線接続が可能な環境、コントローラーに対応するコンテンツであれば、より安定してプレイできる可能性が高いだろう。このあたりは今後の改善にも期待したい。

接続したAIBoxの関係もあってか、うまくマッピングできなかった

EVなら退屈な充電時間はゲーム時間に変わる

 車内でゲームをするシーンとして特に相性が良いと感じたのは、電気自動車(EV)の充電中だ。急速充電では30分前後の待ち時間が発生することも多く、その時間をゲームで過ごせるのは非常に合理的だ。

 もちろん、充電が不要なガソリン車でもエンターテインメントとして活用できる。人を待つ間の暇つぶしにはもちろん、長距離移動で同乗者が退屈しがちな場面では、後部座席モニターで楽しむことも可能。動画だけでなくゲームという選択肢が増えるのは大きい。

EVなら充電中の暇つぶしにもぴったりだ

 また、EVは利用できる電力の多さから、自動運転等を可能にする高性能なプロセッサを搭載できる。車両の細かい挙動まで制御できる高性能化されたクルマの最初目的地は「完全自動運転」としているメーカーもあるくらいだ。

 運転から解放された人々の「移動する時間」を奪い合う時代が来ることだ。自動運転の車で移動する間はゲームをする。そんな未来もすぐそこまできているのかもしれない。

クラウドゲーミングの真価は「どこでも遊べること」と実感

 車は単なる移動手段から「過ごす場所」へと変わりつつある。動画、音楽、オンライン会議、そしてゲーム。そうした流れの中で、クラウドゲーミングは車内エンターテインメントの新しい柱になるかもしれない。

 クラウドゲーミングというと、自宅の低スペックPCやスマートフォンでハイエンドゲームが遊べる点が注目されがちだ。しかし今回試してみて感じたのは、「場所を選ばない」という価値の大きさだ。

 高性能なハードがなくても、通信環境さえ整えばどこでも遊べる。これは車という空間と非常に相性が良い。大きな画面にいい音のスピーカー、快適なシートといった要素が揃ったプライベートルームみたいなものでもある。通信状況にもよるが、体感ではアクションゲームでも違和感の少ないレベルで、待ち時間の暇つぶし用途としては十分実用的だった。

 すでに海外の車両ではNvidiaのクラウドゲーミングサービス「GeForce Now」を提供している例もあり、中国メーカーの車両もテンセントなどが提供するクラウドゲーミングサービスに対応する。日本向けはまだまだ下火だが、ソニーホンダのAFFIELAもプレイステーションのリモートプレイなどをアピールしている。

 クルマは単なる移動手段から、「過ごす場所」へと確実に変わりつつある。その中でクラウドゲーミングは、動画や音楽に続く次の車内エンターテインメントになる可能性を感じた。

 もし自動運転が当たり前になれば、人は移動中に何をして過ごすのか。その答えのひとつは、すでに車内のディスプレイの中にあるのかもしれない。

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