nubiaがゲーム特化の「ゲーミングスマートフォン」として展開しているREDMAGICシリーズ。ここにはやくも「最強」を更新したニューモデルREDMAGIC 11 Proが登場した。今回は発売に先立ち利用できる機会があったのでレビューしたい。
最強スペックに仕上げたゲーミングスマートフォン。REDMAGIC 11 Pro
REDMAGIC 11 Proはnubiaから発売されているゲーミングスマートフォン。シリーズ共通して内蔵空冷ファンを特徴とする。簡単なスペックは以下のようになる。
SoC:Qualcomm Snapdragon 8 Elite Gen 5
メモリ:12/16GB
ストレージ:256/512GB/1Tb日本展開モデル
画面:6.85型 AMOLED 2688×1216解像度
144Hzリフレッシュレート対応
バッテリー容量:7500mAh
80W充電対応
50Wワイヤレス充電対応
OS:REDMAGIC UI 10/Android 16



超高性能なSnapdragon 8 Elite Gen 5 + 世界初の水冷機構を搭載!ゲームでは高い性能を見せつける
REDMAGIC 11 ProのプロセッサはQualcomm製の最新ハイエンドプロセッサ Snapdragon 8 Elite gen 5を採用している。従来よりも高い性能と省電力化を達成したチップセットだ。
メモリは12または16GB、本体ストレージについては256GBまたは512GBに加え、メモリ24GB、ストレージ1TBの最上位構成も日本向けに用意。UFS4.1規格のものを採用し、高速な読み出しが可能になっている。SDカードは利用できない。

そしてREDMAGICと言えば「空冷ファン」だが、REDMAGIC 11 Proではこの部分をさらにアップデート。ファンの構造を最適化したことで、IPX8相当の防水性能も確保。今まで以上に安心して利用できるようになった。
また、今回のREDMAGIC 11 Proは中国向けでいう「REDMAGIC 11 Pro+」に当たる製品。そのため、世界初の水冷システムを備えたスマホでもある。

この空冷ファンと13000mm²オーバーの大型ベイパーチャンバー、新機軸の水冷システムを組み合わせた「AquaCore」という冷却機構で端末温度を最大16℃も下げられるという。
画面側はグラフェンシートやベイパーチャンバーで熱を逃がし、背面側は水冷システムで熱源を移動させる仕組み。これらを用いて移動させた熱源を空冷ファンを用いて外に排出する高度な冷却機構を採用。水冷システムは主にバッテリーを冷却する用途で利用されており、メインボードの冷却は主でないようだ。端末の冷却において役割分担をしているように感じた。

REDMAGIC 11 Proではゲーミングスマホらしい高いパフォーマンスを実現
さて、今回のレビューを行うにあたり、いくつかゲームで遊んでみた。人気コンテンツの原神、崩壊スターレイルでは最高画質でもパフォーマンスに全く不満を感じなかった。
最新プロセッサと強力な冷却機構の組み合わせは近年出ている重量級なゲームでも余裕の動作だ。体感的な本体の発熱もかなり抑えられている。

そんなREDMAGIC 11 Proではとにかくパフォーマンスが落ちないのだ。原神や崩壊スターレイル、学園アイドルマスターといった重量級コンテンツを連続1時間遊んでもフレームが落ちることはほとんどなく、高い性能を長く維持できる。

REDMAGIC 11 Proはゲーミングスマートフォンとあるだけあって、ゲーミングにまつわる機能は充実している。特に専用のゲーミングモードは、キーパッド等の各種アクセサリーやエイムアシストといった機能の設定、管理可能だ。
また、「原神」「崩壊スターレイル」「鳴潮」などの一部ゲーム向けにアップスケーリングとフレーム補完も可能。前者はより高画質な描写を、後者はより滑らかな描写を行える。特にフレーム補完はプレイングでも実感できる部分であり、ゲーミングスマホらしい立派な差別化要素だ。

本体側面の赤いスイッチを入れるとゲーミングモードが立ち上がる。メモリクリアとタッチ感度の最適化も自動で行われる。この他にもスクリーンのタッチ感度の調整の他、GPUのアンチエイリアス精度をハードウェアレベルで調製できるなど、ゲーミングスマートフォンらしい面白い機能が備わる。
REDMAGIC 11 Proでは従来機同様にL/Rトリガーも利用できる。画面タッチ以外にも各種ゲームの動作を割り当てることが可能。


進化した「カメラの見えない」全画面ディスプレイ。ワイヤレス充電にも対応
REDMAGIC 11 Proはディスプレイの下にフロントカメラを備える「アンダーディスプレイカメラ」(以下:UDC)を採用している。一般的なスマートフォンに見られるフロントカメラの部分も画面として利用できるので、没入感の高いディスプレイだ。
今回はこのディスプレイもアップデート。ディスプレイベンダーのBOEと共同開発しており、発光材料には「BOE X10」と呼ばれるものを採用。従来よりも色表現能力、画面輝度の向上、消費電力の削減を行うことができた。
画面のリフレッシュレートは144Hzに対応、タッチスキャンレートは瞬時値で3000Hzにも対応。加えて、画面輝度も従来より向上し、ピーク時の輝度は1800ニトと屋外での視認性もさらに良好となった。


本体スピーカーはステレオ構成。サウンドについては筐体設計もあってか、スマホのスピーカーにしては音質も良い。前作より本体の厚みが増した関係か、音量自体も大きくなっている。本体も背面がフルフラットとなっていることから、リズムゲームのような「机の上に置く」用途でもガタツキが起きない点も優秀だ。
本体バッテリーは7500mAhと現状出ているスマホではトップクラスの大容量バッテリーを採用している。実際に原神のようなゲームを2時間遊んだり、30分の動画撮影などを加えても、モバイルバッテリーなしで1日利用できた。
加えて、80Wの急速充電にも対応しており、大容量バッテリーでも高速で充電ができる。今回はワイヤレス充電にも対応しており、従来よりもより使いやすくなった。充電器も付属しているので、購入したらすぐに利用可能だ
5000万画素のカメラは思ったよりも綺麗に撮れるREDMAGIC 11 Pro
REDMAGIC 11 Proでは3眼のカメラを採用している。メインカメラのセンサーはOV50eを採用しており、センサーサイズも1/1.55型とこの手のスマホとしては大型。普段使いでも問題のない仕上がりだ。
メインカメラ:5000万画素 f1.8
超広角カメラ:800万画素 f2.0
マクロカメラ:200万画素
フロントカメラ:1600万画素

以下REDMAGIC 11 Proでの作例となる。基本的にオートで全て撮影している。





ここまではデフォルトの広角での作例となる。センサーのスペックもさることながら、Snapdragon 8 Elite Gen 5の高いISP性能もあって思ったよりも綺麗に撮れている

おサイフケータイにも対応!価格もお買い得なREDMAGIC 11 Pro
最後になるが、REDMAGIC 11 Proは価格面も攻めている。価格は12/256GB構成で12万9800円、16/512GB構成が15万7800円、24GB/1TB構成が19万2800円最上位でも20万円以下に抑えた。
近年の高騰するハイエンド端末の中では比較的安価な設定。ゲーム特化のハードウェア、大容量のバッテリー、日本向けにはおサイフケータイ対応という大きな武器をひっさげており、差別化はできている。

カメラ性能も以前に比べると向上しており、比較的綺麗に撮影できる。7500mAhクラスの大容量バッテリーなども魅力の要素だ。防水機構を備えたことで、普段使いに対する懸念点もひとつ減った印象だ。
惜しい点はアップデートがどこまで継続されるのか微妙なところ。それでも高いゲーム性能、パンチホールのない高い視聴体験を求めるユーザー、大容量のバッテリーを求める方にはお勧めできるスマートフォンだ。筆者としてはこのスマートフォンを手にして、今現在における究極のゲームエクスペリエンスを体験して欲しい。
REDMAGIC 11 Proは12月24日より公式サイトで予約開始。来年1月8日に発売だ。
商品提供:Fastlane Japan


