Huawei Mate 70 Air 実機レポート 7型で薄型軽量を実現した「ファブレット」系なスマホ

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 中国 ファーウェイが突如送り出した薄型スマートフォン「Mate 70 Air」。AppleやサムスンがiPhone AirやGalaxy S25 Edgeで薄さや軽さをアピールする中、ファーウェイは独自の解釈で「薄型×大画面×高性能」を融合した一台を提示してきた。現地で実際に触れてみると、その狙いがよく見えてきた。

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ファーウェイの薄型スマホ。Mate 70 Airをチェック。

 Mate 70 Airは厚さわずか6.6mmと非常にスリムながら、重量は206g。数字だけ見れば軽量とは言いがたいが、約7型クラスの大画面を備えた横幅81.5mmのボディを考えれば、むしろ“軽量ファブレット”という表現がしっくりくる。

 軽量ファブレットと言えば、Xperia Z Ultra(212g )を思い浮かべる方もいると思うが、立ち位置的には近い。中国では「Mate 20Xの後継機」という声が出るのも納得だ。

 81mmクラスはiPhone 17 Pro Max(78mm)よりも大きく、より画面を広く使える。軽量なこともあり、持ち上げた瞬間のバランスが良く、片手操作もギリギリこなせる絶妙なサイズ感だ。

薄くても物理SIMスロットを備える

 ディスプレイは7型サイズ。1.5K(2760×1320ドット)解像度のOLEDパネルで、ピーク輝度は驚異の4000nit。屋外の直射日光下でもしっかり見える明るさで、HDR映像やゲームでも色の鮮やかさが際立つ。

 薄型ながらスピーカーの音質も上々で、横持ち時にはしっかりとしたステレオ感が得られる。SNSや動画視聴を中心に楽しむユーザーには理想的な仕上がりだ。

 プロセッサには独自のKirin 9020A/9020Bを採用。メモリ構成によって搭載チップが異なり、「A」「B」付きモデルはクロックがやや控えめなので、ゲーム用途を重視するなら確認しておきたいポイントだ。

 カメラ構成は5000万画素のメインに加え、1200万画素3倍望遠、800万画素超広角、さらにスペクトルカメラを備える。1/1.3型センサー採用で明るく描写力の高い写真が撮影でき、XMAGEイメージングによる人物の自然なトーンや、ナイトモードの明るさも印象的だ。

 AIによる「魔法移図」(オートフレーミング機能)など編集機能も充実しており、SNS投稿を意識したチューニングが随所に見られる。

薄型スマホでもカメラ性能に抜かりはない

 OSは独自のHarmonyOS 5.1を搭載し、動作は非常に滑らか。日本語対応の6.0へアップデートも可能とのこと。

 薄型ボディながら6500mAhの大容量バッテリーを内蔵し、66Wの急速充電にも対応する。惜しむらくはワイヤレス充電非対応だが、1日使い倒しても安心できるスタミナを備えている。

Mate 70 Airは中国ユーザーが求める要素を抑えた「ローカライズスマホ」

 AppleのiPhone AirやSamsung Galaxy S25 Edgeなど、薄型軽量スマホは増えてきたものの、多くはバッテリー容量やカメラ性能とのトレードオフに悩まされてきた。

 Mate 70 Airはそれらに対して“軽量ファブレット”という新しい答えを提示したように感じる。中国市場で求められる 大容量バッテリーやカメラ性能という要素をしっかり取り込んでいる点はある種のローカライズスマホだ。

 たしかに7型級の大画面、十分なカメラ性能、そして大容量バッテリーを両立させた本機は、薄型スマホの中でも実用性を重視したアプローチだ。

 ファーウェイがこのMate 70 Airを投入したことで、中国市場では“新たな薄型スマホ競争”が再び盛り上がりそうだ。日本でもこうしたファブレット的な選択肢が増えることを期待したい。

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