こんにちは。これまで使ったスマホは300台以上。生まれはギリギリZ世代のライター はやぽんです。さて、「最新スマホ」という単語にはいつも心がときめきくもの。今回は中国でSnapdragon 8 Eliteを採用しながら7万円台という、驚異的なコストパフォーマンスの高さで話題となったrealme GT7 Proのレビューといきましょう。
Snapdragon 8 Eliteに大容量バッテリー。realmeのフラグシップスマホをチェック
realmeは東南アジア圏でミッドレンジスマホを中心に展開するメーカーだが、中国本土では「コスパハイエンド」を中心に展開する二面性を持つ。
今回レビューのrealme GT7 Proは中国向け、グローバル向け共に最上位の位置づけ。最新のSnapdragon 8 Elite、高いカメラ性能、6000mAhを超える大容量バッテリーを積みながら中国向けは3699RMB(7万円台)で販売している。ざっとスペックを書くと以下の通り
SoC:Qualcomm Snapdragon 8 Elite Mobile Platform
メモリ:12/16GB
ストレージ:256/512GB
画面:6.78型 1264×2780 AMOLED
120Hzリフレッシュレート対応
ピーク輝度:6500ニト
カメラ
リアカメラ
標準:5000万画素 f1.8
超広角:800万画素 f2.2
望遠:5000万画素 f2.65
フロント:1600万画素
バッテリー:6500mAh
120W充電
重量:222g

本体カラーはチタニウム、ホワイト、オレンジの3色。今回はチタニウムを選択した
ディスプレイは6.78型。サムスン製のAMOREDパネルを搭載し、画面解像度は1.5Kのものが採用される。画面輝度はピーク時6500ニト、常用輝度2000ニトとかなり高いものに仕上がっており、屋外でもさらに画面が見やすくなった。


ディスプレイは6.78型。日本だとXiaomi 14 Ultraなどが近いサイズ
プロセッサはSnapdragon 8 Elite Mobile Platformを採用。本プロセッサは、第2世代のTSMC3nmプロセスルールで製造されており、CPUは第2世代のOryonコアを搭載している。これによってCPUのパフォーマンスは従来よりも42%、GPUは44%と飛躍的に向上したとアピールした。
もちろん、スタンドアローンでのAI画像生成(オンデバイス処理)などの性能も向上しており、realmeでもAIを取り入れた画像生成やリアルタイムでの翻訳なども可能だ。カメラ性能で大切なISP性能も向上している。
最新のSnapdragon 8 Eliteを採用した
realme GT7 Proの搭載メモリは12または16GBと必要十分。 冷却性能も大容積のベイパーチャンバー機構を搭載しており、最新のプロセッサーとの組み合わせで長時間のゲームも問題なく遊べるという。同社は多くのコンテンツでeSportsレベルの体験ができるとアピールした。
realme GT7 Proを使ってみると、ハイエンド機というのもあって動作にストレスは感じない。Snapdragon 8 Eliteに高性能な冷却機構を搭載したことで発熱も抑えられているように感じた。
学園アイドルマスターのような高負荷なコンテンツを1時間ほどぶっ通しでプレイしても、発熱で「熱い」と感じることは少ない印象だ。

動作の重たい崩壊スターレイルも快適に遊べる


学園アイドルマスターも最高画質描写で難なく動かすことができた
realme GT7 Proはステレオスピーカーを搭載。Dolby Atmos、ハイレゾ再生への対応はもちろん、ワイヤレス向け高音質プラットフォームのSnapdragon Soundにも対応。
本体はIP68規格の防水防塵に加え、スチームジェット噴水流に耐えるIPX9も取得。高い防水性能を生かしての水中撮影モードも備えている。ハイエンド機種ながら、日時用利用で想定される場面はしっかりカバーしている。
バッテリー持ちはさすがと言わんばかり。6500mAhの大容量バッテリーのおかげか、YouTubeを1日再生してもバッテリーが無くならない。同等の画面サイズの他社製品と比較しても抜群の電池持ちだ。realme GT7 Proではシリコンカーボンバッテリーを採用したことで、従来よりもエネルギー密度を高めることができた結果、従来よりも大容量化できたとしている。
急速充電は120Wの高速充電に対応。バッテリー容量が増えているため、従来の急速充電対応機種と比較すると充電にはやや時間がかかる。それでも14分で50%まで、37分でフル充電が可能という超急速充電が可能なので、この機能には重宝している。
OSはAndroid 15ベースのrealme UI 6.0を採用。 使い勝手の良さはもちろん、各種AI機能もしっかり使える。近年のrealme UIはColorOS系というOPPOのUIに共通点を多く持つ。そのため、使い勝手なども概ねOPPO系列のスマートフォンと同じだ。
realme GT7 Proのrealme UI 6.0はOPPOのColorOS 15と多くの共通点がある
きれいに撮れるカメラ。こだわらなければ十分な写り
realme GT7 Proのカメラは3眼構成。35mm換算で14mmの超広角、23mmのメインカメラ、72mmの3倍望遠。メインカメラは5000万画素、イメージセンサーにはソニー製のIMX906(1/1.56型)を採用。レンズはf1.8と近年のスマートフォンの中では標準的な構成だ。
望遠カメラも5000万画素、同じくソニー製のIMX882(1/1.95型)を採用し、レンズにはテトラプリズム方式を採用したことで、大型センサーを採用しても本体を薄型化できている。超広角カメラは800万画素のものを採用する。

廉価でもカメラ性能は充実
コストを抑えつつも、メインカメラと望遠カメラの仕様はOPPO Find X8とほぼ同等。実はカメラのハードウェア性能も高い仕上がり。そんなrealme GT7 Proでの作例は以下の通り。本機種ではデフォルトのクォーターマークに画角が表示されるのでそちらを参考にしてほしい。
realme GT7 ProはAI補正もあってきれいに撮影できる。ハッセルブラッドチューニングのOPPOやOnePlusの機種とは異なるチューニングの印象


realme GT7 Proの夜景モードは強力。ノイズも比較的抑えられており、きれいに撮影できる

望遠カメラもきれいに撮影できる。一方でテレマクロ撮影には非対応。望遠カメラも5000万画素のセンサーを採用するため、5〜6倍でも綺麗に撮影ができる。
超広角カメラもキレイに撮影できるが、性能面では大きく劣る。
また、本機種は多くのアートフレームを備えており、撮影した写真に多種多様な彩りを与えることができる。細かな調整も可能なので、お好みのフレームで編集してほしい。


色々使いこなしていくと、新たな発見があるかもしれない
安くても超高性能!realme GT7 Proはゲームで遊ぶならおすすめのスマートフォン
筆者は realme GT7 Proを「安く、高性能なスマホ」はもちろんのこと、高性能プロセッサと大容量バッテリーを両立している点が良いと感じた。カメラ性能はもちろんのこと、IP69等級の高い防水性能も含め、普段使いで安心して利用できる要素を備えた1台に仕上がっている。
本機種は中国、グローバル共にrealmeのフラグシップ端末なだけあって、完成度は高い。今回は大容量バッテリーとIP69を採用していることもあり、他社の「コスパハイエンド」と分類されるスマートフォンの中でも存在感を示している。

コストパフォーマンスという意味ではかなり強い
それでありながら価格は非常にお手頃。realme GT7 Proは激戦区の中国向けで3699RMB(約7万8000円)から、グローバル版はインド向けで5万6999インドルピー(約10万4000円)からと、Snapdragon 8 Elite採用などのスペックを考慮するとかなり安価に抑えた。
日本での発売は考えにくい機種だが、興味がある方はチェックしてみてほしい。