月1000円で手持ちのiPhoneがライカに化ける?ライカ純正カメラアプリ「LEICA LUX」

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 ライカカメラ社は6月17日、ライカのカメラやレンズを用いたような作例をiPhoneでも撮影できるアプリ「LEICA LUX」を公開した。

 対応機種はiOS 17.1以降のiPhoneで、一部機能はiPhoneのカメラ構成や機能に依存する。基本的に無料で使えるが、制限解除は有料のサブスクリプション方式となっている。また、制限解除をしたバージョンを2週間は無料で利用できる。

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iPhone向けにライカの純正カメラアプリが登場した
目次

手持ちのiPhoneが月1000円でライカカメラに化ける!専用アプリが登場

 このアプリケーションは、お手持ちのiPhoneにてライカチューニングのフィルター、レンズをシュミレートして撮影できるもの。サードパーティーではなく、ライカが提供する純正アプリとして登場したところに大きな意味がある。

 基本的に無料で利用できるが、無料版ではLEICA LOOKの数やシュミレートできるレンズに制限がある。また、マニュアルモードは利用できない。このため、フルで使うなら月額1000円、年額1万円のサブスプリションに登録する必要がある。

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 アプリにはPHOTOモードとAPERTURE(絞り)モードのふたつがある。名の如く写真を撮るモードと「絞り」モードとなり、後者はポートレートモードなどに近い。動画の撮影はできない

 この他にグリッドやフォーカスピーキング、ヒストグラム表示が可能だ。後述のLEICA LOOKや撮影フォーマットもここから変更できる。

 さて、このアプリはiPhoneで「LEICA LOOK」というライカのフィルターを楽しめるのがポイントだ。LOOKは複数あり、ファーウェイのスマホでなじみの深い「LEICA STANDARD」「LEICA VIVID」モードのほか、モノクロームも複数備えている。機能的にはXiaomi 14 Ultraのフィルター機能+LEITZ PHONEのUIやUXを落とし込んだようなものだ。

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操作UIはLEITZ PHONEシリーズに近い。各所がライカフォントで彩られている
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ギャラリーからもライカの世界観を感じ取れる

 カメラ操作としては、 LEICA LUXではデジタルズームができない仕様だ。iPhone 15 Proの場合は13mm(超広角)、24mm(広角)、48mm(広角インセンサーズーム)、77mm(3倍望遠)、フロントカメラしか利用できない。それぞれのカメラでいちばん得意とする画角での撮影となる。

 ある意味、単焦点レンズつけたカメラそのものの撮影体験であり、被写体に対して「撮影者自ら足を動かさないといけない」といった基本が学べるカメラアプリといえる。

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 試しにiPhone 15 Proで何枚か撮影してみた。確かにライカっぽい雰囲気で撮影できるが、筆者がSNSに投稿したところXiaomi 14 Ultraなどと比較して「エモさがない」という評価が多かった。

 実際、このカメラアプリで自分好みの作品を作っていくのは、スマホのAIに助けられた筆者のようなミーハーには難しい印象。さすがにファーウェイやXiaomiの機種のように「簡単にエモく」撮ることはできなかった。

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それっぽく撮れた写真でもXiaomi 14 Ultraなどの「ソフトとハードが密接に作られたもの」と比較すると…もうひと声ほしい

 LEICA LUXではXiaomi 14 Ultraなどでお馴染みの透かしが写真に付けられる。ライカフレームを使ってまでの作品も簡単にできる。

 一方で、LEICA CLASSICやETERNALといったライカスマホでは見かけないフィルターもある。こちらを使うと撮影が下手くそな筆者でも少々エモさが出せる。積極的に使っていくのはこっちの方がよさそうだ。

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LEICA ETERNALはやや寒色より。コントラストを意識すれば質感の良い写真が撮れる
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LEICA CLASSICはややソフトな質感で撮れる
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モノクロームも場面によっては映えそうだ
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 アパチャーモードではライカのレンズをシュミレートできる。「SLX」の表記はSummilux-M、「NTX」の表記はNoctilux-Mのレンズで、画角ごとにそれぞれのレンズ特性などがシュミレートされる。
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彫刻を撮ってみたが、割と綺麗に描写されている。このモードでは、透かしの表記がスマホ名からシュミレートしたレンズに変わる

月額1000円でiPhoneがライカスマホに化ける。クセも多いので今後のアップデートに期待

 ここまで撮影してきて、確かに場面によってはプラスになるところもあった。一方で、このソフトウェアに対して「月額1000円払う価値があるか」と問われると現時点で判断することは難しい。

 確かにライカのカメラやレンズで撮影したような写真を残せる体験はできるが、同じ位撮影する場面が難しい。加えてXiaomiやシャープといったライカがカメラを監修しているスマートフォンと比較すると、エモさが足りないといった評価が多いなど、どっちつかず感があるのは否めない。アプリもまだ最初期のバージョンのため、動作が緩慢だったりする場面も見られた。

 筆者としては、ライカの世界観を体験するという意味ではありだが、Xiaomi 14 UltraやLEITZ PHONEの代わりになるとは言い切れない。あくまでiPhoneでの撮影体験を拡張するひとつのツールとして考えておくべきだ。

 今後のアップデートでより簡単にライカテイストのエモい写真が撮影できれば、もっと多くの方に勧められるアプリになりそうだ。気になった方は2週間は無料で使えるので、とりあえず試してみてはいかがだろうか。

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