Xiaomi(シャオミ)ジャパンは10月10日、海外にて販売しているXiaomi 14Tシリーズを日本国内向けに発表した。Xiaomi 14T ProはソフトバンクとMVNO各社、オープンマーケット。Xiaomi 14Tはau/UQmobile専売で販売する。

Xiaomi 14T Proは、同社のハイエンドに当たる「Xiaomi 14Tシリーズ」の最上位モデルだ。Xiaomi 14にも採用された大型のイメージセンサー「Light Fusion 900」を採用したメインカメラ、超広角や望遠を含めた計3つのカメラ、「AI ISP」を称するAI処理機能を採用した。
メインカメラと望遠カメラは5000万画素のため、インセンサーズームを用いたクロップ撮影に対応。換算46mmと120mmの画角でもきれいに撮影することができるとした。動画撮影もLOGフォーマット等に対応するなど、クリエイティブ需要にも応えられるとしている。

ライカ監修の高いカメラ性能を備えている
本機種は日本向けには初のMediaTek Dimensity 9300+を採用した。全コアビッグコア構成のプロセッサであり、競合クアルコムのSnapdragon 8 Gen 3にも引けを取らない高い性能を有する。
このほか144Hzのリフレッシュレートに対応した1.5K解像度のAMOLEDディスプレイ、5000mAhのバッテリーや120Wの急速充電。シリーズ初の50Wワイヤレス充電対応などをはじめ、基本的な仕様は先行して発売されたグローバル向けの製品と同様だ。


カメラだけでなく、スマートフォンとしての性能も高い
Xiaomi 14Tは、同社のハイエンドに当たる「Xiaomi 14Tシリーズ」のベースモデルだ。ソニー製のイメージセンサー「IMX906」を採用したメインカメラ、超広角や望遠を含めた計3つのカメラを採用した。性能はXiaom 14Tよりも一段劣るが、より高いコストパフォーマンスが売りのスマートフォンだ。
こちらも日本向けには初のMediaTek Dimensity 8300-Ultraを採用しており、競合クアルコムのSnapdragon 8 Gen 2(昨年のハイエンド機)にも引けを取らない高い性能を有する。
これ以外の144Hzのリフレッシュレートに対応した1.5K解像度のAMOLEDディスプレイ、5000mAhのバッテリーや67Wの急速充電などをはじめ、基本的な仕様は先行して発売されたグローバル向けの製品と同様だ。

Xiaomi 14Tにはポップなレモングリーンをラインナップする
今回の日本向けモデルはTシリーズで初のライカコラボに加えて、おサイフケータイ(FeliCa)にもしっかり対応してきた。前作に続いてIP68等級の防水防塵性能も備えており、普段使いもしやすい1台に仕上がっている。
アルミニウム筐体、電源ボタンのテクスチャ加工といったハードウェアの質感も向上し、高級感もアップした。
また、今回は両機種ともにAIを用いた機能をアピールした。自社AIを使用した翻訳機能や文字起こし機能が利用できる。GoogleのAI「Gemini」とも連携しており、Googleの提供する各種AIを用いたサービスを利用できる。
Pixelなどでおなじみの「かこって検索」にも対応しており、普通のスマートフォンとしてもより使いやすく仕上がった。ある意味自社AI+Google Geminiという構成になっており、この辺りはGalaxy AIをアピールするサムスンにしっかり追従してきた。

Googleの「かこって検索」もしっかり利用できる

生成AI能を用いたAIポートレート機能も備える。今回はXiaomi 安達さんが実演したものが公表された

Xiaomi HyperOSの機能でパソコンとリンクする機能も備える
近年のシャオミはiPhoneやGalaxyと同じ土俵で勝負を仕掛けており、日本でも世界シェア3位の実力を見せつけている。今回投入のXiaomi 14T Proも近い価格帯のiPhone 16やPixel 9などと真っ向勝負できるカメラのクオリティや基本性能を備えている。
価格はメモリが12GB、ストレージが256GBの構成に加え、Xiaomi 14T Proは512GBの仕様も展開する。販路はソフトバンク(Xiaomi 14T Pro)au/UQ mobile(Xiaomi 14T)がそれぞれの機種を専売する。
上位のXiaomi 14T Proは直販以外にもAmazon等の各種ECサイトや量販店、MVNO各社などからも販売される。発売日はXiaomi 14T Proは11月下旬、Xiaomi 14Tは12月中旬以降発売とした。
直販価格はXiaomi 14T Proは直販価格が256GBモデルで10万9800円、512GBモデルで11万9800円と前作から据え置いた、日本向けローカライズや昨今の為替を考慮するとかなり攻めた設定とした。通信キャリア向け価格は後日発表だ。

さて、ライカとのコラボレーションや高いハードウェア性能を詰め込んだXiaomi 14Tシリーズ。価格に見合った価値を提供できる高いクオリティを持ち合わせており「安かろうコスパ良かろう」が先行するシャオミの評価は完全に過去のものになった。
シャオミとしては日本でもGalaxyなど同様のハイブランドイメージの確立が課題だが、Xiaomi 14 Ultraに続いて普及価格のハイエンド機種もしっかりとアピールしてきた。
単なるハード面のコスパの高さだけでなく、日本向けのローカライズ、他社商品にもしっかり追従してくるAIを用いた機能など、業界トレンドをけん引する一角をなすメーカーらしく高いレベルでまとめてきた。日本でも市場をけん引できるのか。今後の日本での展開も期待したい。